Photo: WSL / KELLY CESTARI

先日発表されたWSL(ワールドサーフリーグ)による今後のスケジュール。

同スケジュールの中で、2021年シーズン前のエキシビジョンイベントとしてCT(チャンピオンシップツアー)サーファーが参加するWSLカウントダウンなるものが発表されました。

国際間の往来に制限が掛かっている現状を踏まえ、国内間の移動のみで済ませるリージョナルとなるイベントですね。

同イベントはアメリカ、オーストラリア、ヨーロッパと3つの地域で開催となり、オーストラリア開催の詳細について発表されました。

今回の記事は、オーストラリアで開催となるエキシビジョンイベント「Australian Grand Slam of Surfing」に関するニュースをお届けします。


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本来であれば多くのCTサーファーはCT初戦開催前に、ハイグレードのQSイベントに出場してコンテストの勘を取り戻したり肩慣らしをしてからCT初戦に臨みます。

そのため、今回のグランドスラムはエキシビジョンイベントとなっていますが、CT初戦前のQSイベントといった位置付けのように感じます。

興味深い点としては、CTイベントのオーストラリアンレグはクイーンズランド州、ビクトリア州、西オーストラリア州の3州で開催されますが、今回のエキシビジョンイベントはビクトリア州が除外されています。

実はビクトリア州のメルボルンは新型コロナの第二波で新規感染者数が1日で100人を超え、7月9日から再びロックダウンに入り、最低でも6週間は継続するとのこと(7月24日時点では1日の新規感染者数が300人を超えています)。

つまり、ビクトリア州でイベント開催にすると国内であっても移動制限がかかる恐れがあるので除外されたのかと予想します。

ここからは、WSLが発表したフォーマットについてお届けします。

オーストラリアングランドスラムのフォーマット

Photo: WSL / KELLY CESTARI

2イベントから成るグランドスラムの概要は以下となります。

ウェイティングピリオド:9~10月

イベント名:「Boost Mobile Pro Gold Coast」と「Margaret River Pro」

イベント会場:サウスストラドブローク島とマーガレットリバー

イベント期間:2イベント共に2日のみ

出場サーファー:男女共に12名ずつ(CTサーファーはメンズ11名、ウイメンズ8名なので、残りは2019年のランキングやワイルドカード選出)

優勝賞金:男女共に総合優勝者に2万豪ドル(優勝者は自分で選んだ団体へ全額寄付)

イベント形式:ストライクミッション(ビッグウェイブイベントと同じく、確実に波を当てるためにゴーサインが下されるのはおそらくイベント開催48~72時間前)

観戦スタイル:無観客イベントで中継のみ

ストライクミッションと言う事は、波を当てる可能性が極めて高いので見応えがある内容になることでしょう。

ライブ中継はWSLのプラットフォームに加え、今年からメディアパートナーとなっている7ネットワークやFOXスポーツでも放送されるとのこと。

イベントにはスペシャルヒートも加えられていて、CTでもお馴染みの元CTサーファーといったレジェンドの対戦となる「Heritage」やベストローカルを決める「Locals best of the best」も予定されているそうです。

ここからは各イベントの決定事項についてお届けします。

「Boost Mobile Pro Gold Coast」

Photo: WSL / ANDREW SHIELD

ストラディ開催となるブーストモバイルプロは、ストラディをホームとするローカルサーファーの中から男女1名ずつがワイルドカードを与えられていて、メンズはクリス・べネッツ、ウイメンズは村松爽香となっています。

ヘリテージヒートに関しては、「ミック・ファニングvsビード・ダービッジ」と「ジョエル・パーキンソンvsディーン・モリソン」のマッチアップがすでに決定。

「Margaret River Pro」

Photo: WSL / MATT DUNBAR

マーガレットリバープロでは、何と本戦のワイルドカードが元CTサーファーのタジ・バロウに決定しています。

現役CTサーファーとしては、さすがにOBに負けるわけにはいかないものの、タジの実力を考えれば勝つのは簡単ではないので嫌な対戦相手となることでしょう。

ヘリテージヒートは、「ジェイク・パターソンvsデイヴ・マコーレー」のマッチアップが決定しています。

まとめ

これまでにCTイベントもストライクミッションにした方が絶対に盛り上がると言われていましたが、長期に渡って会場を抑えたりなど現実的には難しいことから実現できませんでした。

しかし、今回ついに実現するということで、どのようなイベントになるのか非常に楽しみです。

9~10月がウェイティングピリオドということで、ストラディなんかはシーズンではない点が少し気になりますが、ストライクミッションで2か月もあれば何とかなるでしょう。

正直言って、通常のCTイベントよりも面白そうなフォーマットと感じるのは私だけではないことでしょう。

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