現地時間2022年4月17日(オーストラリア)、ビクトリア州ベルズビーチを舞台にしたCT第4戦「Rip Curl Pro Bells Beach」が終了。
イベント最終日となった本日は、メンズはフィリペ・トレド、ウイメンズはタイラー・ライトの優勝で幕を閉じました。
今回の記事は、リップカールプロベルズビーチのイベントレポート、本日の結果、ハイライト動画、最新CTランキングといったイベント情報に関するニュースをお届けします。
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イベントレポート
ウイメンズ
イベント最終日としてはかなり厳しいコンディションで開催となった本日。
ただし、先に開催されたウイメンズのセミファイナルはまだ潮が多少なりとも引いていたので、良いコンディションでスタート。
ヒート1のコートニー・コンローグとタイラー・ライトは、どちらもエクセレントレンジをマーク出来ず、シーソーゲームの展開となることに。
ただし、コートニーはヒート後半を迎える頃には、シングルハイエストスコア7.50をマークしていたので有利といった流れでした。
その後、コートニーはバックアップスコア6.40マークで、さらにリードを広げたものの、ヒート残り7分ほどでタイラーがセットをキャッチ。
その時点でタイラーが逆転に必要なスコアは7.01で、タイラーは7.33を叩き出してシチュエーションをひっくり返して勝利となりました。
カリッサ・ムーアとブリッサ・ヘネシーのヒート2は、カリッサがヒート序盤に早くもシングルハイエストスコアとなる7.33をマーク。
ブリッサは慎重に波を選び、トータルで2本しか乗らずにトータルスコアは13.77。
一方のカリッサは、バックアップスコアも7ポイント台をマークし、トータルスコア14.50をマークしてファイナル進出を決定。
ファイナルは、タイラーとカリッサというワールドチャンピオン対決となることに。
ファイナルはセミファイナルの時とコンディションが一変し、詳細はメンズレポートで記しますが、強烈なオフショアが吹き付ける胸サイズで行われました。
そんなコンディションの中でも好調なタイラーに対し、いまいち調子が乗らないカリッサ。
コメンテーターによると、カリッサは小波という事でエポキシボードを使っていたようですが、エポキシの軽さがオフショアの強風に煽られ波のトップでスタックする場面もあったので、ボードチョイスのミスだったのかもしれません。
最終的に、カリッサは追い上げる事ができず、タイラーはピークをファイナルに合わせたかのようにエクセレントレンジを2本揃え、ベルズビーチでのCTイベント初優勝を飾りました。
本日のヒート結果
メンズ
ウイメンズのセミファイナル終了後にスタートとなったメンズのセミファイナル。
ヒートはイーサン・ユーイングとフィリペ・トレドの対戦でしたが、何やら海の様子がおかしくなることに。
潮が上げてきてベルズボウル(ベルズビーチのミドルセクション)が割れなくなってきて、ヒートスタートから13分ほど乗れる波が入らなかったのです。
15分乗らないとヒートはリスタートになるのですが、リスタート目前といった所でフィリペがアウトサイドセクションのリンコンで波に乗り、エアリバース2発をメイクして6.00をマーク。
その後、イーサンはベルズボウルに固執して波を待ち続けるものの、乗れる波はほとんど入らず、戦略ミスといった感じで2本しか波に乗れず、イーサンは実力を発揮することなく敗退となりました。
ヒート1が相当厳しいコンディションとなったので、潮が上げた方がリンコンは良くなることから、イベントはオンホールドとなることに。
そしてある程度、潮が乗ってきたタイミングでリンコンでヒート2はスタートとなり、カラム・ロブソンとジャック・ロビンソンが対戦。
波はドリームツアーと呼ばれるCTイベントに相応しくないほど厳しいコンディションの中、ハイスコアが出づらいコンディションなのでシーソーゲームが続け、カラムが接戦を制しました。
フィリペとツアールーキーのカラムの対戦となったファイナルは、誰もがフィリペの優勝を予想し、その通りの結果となりました。
本日のコンディションでフィリペが無敵な理由は、オフショアが吹き付ける中でもエアリアルをメイクするためです。
エアリアルサーファーであっても風向きは非常に重要で、最適なのはライディング方向からの向かい風となるサイドショア。
この向きはエアリアルでリップから飛び出した時にサーフボードのボトム(裏)面に風が吹き付けるので、ボードを足に押し付ける格好となりメイク率が高くなるためで、エアウィンドとも呼ばれています。
一方、オフショアだと飛び出した時に風がボードを足から離す方向へ吹くので、一般的にメイク率が大幅に下がってしまいます。
本日も一発逆転を狙ってジャックもエアリアルも仕掛けたりしましたが、ワイプアウトに終わっていました。
そんなオフショアが吹いていても高確率でエアリアルをメイクできるフィリペは、ちょっとおかしなレベルに達していると言えるほどなので、手が付けられないというわけです。
ただ、予想通りに優勝はしたものの、そこまでスコア面での評価は高くなかったように思えます。
なにはともあれ、フィリペは直近開催である2019年のベルズではジョンジョンに敗れて準優勝だったので、3年の月日を経て優勝を果たす結果となり、さらにはベルズCTイベントは初優勝とのことです。
本日のヒート結果
イベントハイライト動画
最新CTランキング
メンズ
昨日の時点でお届けしていた通り、イエロージャージ着用のCTランキングトップに立ったのはフィリペ。
個人的に気になるのはミッドシーズンカット対象となるCTランク23位以下で、ジョンジョンとの激しいヒートを2回繰り広げたジョアン・チアンカがカット対象に入っているのは意外な印象です。
ウイメンズ
カリッサがイエロージャージを奪取することになった最新CTランキング。
今季のウイメンズはルーキーの活躍が目立っていた印象を受けたのですが、ミッドシーズンカット直前となったランキングでトップ10入りしているルーキーは、インディア・ロビンソン1人のみとなっています。
まとめ
次なるCTイベントは西オーストラリア州のマーガレットリバーに舞台を移して開催となるCT第5戦「Margaret River Pro」。
ウェイティングピリオドの設定は4月24日~5月4日となっています。
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公式サイト「WSL」