現地時間2022年8月19日(タヒチ)、レフトスラブ(slab:底ボレするバレル)のチョープーを舞台にしたCT(チャンピオンシップツアー)第10戦「Outerknown Tahiti Pro」が終了。
イベント最終日の本日は、メンズはミゲル・プポ、ウイメンズはコートニー・コンローグの優勝で幕を閉じました。
今回の記事は、タヒチプロのイベントレポート、本日の結果、ハイライト動画、レギュラーシーズン最終CTランキングといったイベント情報に関するニュースをお届けします。
スポンサーリンク
イベントレポート
ウイメンズ
ウイメンズのクオーターファイナルで最も注目を集めたヒートは、WSLファイナルへの出場権をかけたレイキー・ピーターソンとブリッサ・ヘネシーによるヒート4。
直接対決で勝った方がトップ5入りと言う事で、見応えのあるヒートになりました。
ヒート自体は後半まではロースコアヒートとなり、どう転んでもおかしくない展開となることに。
ヒートが動いたのは残り8分台のことで、ブリッサが小振りなサイズであったもののバレルをメイクし、このライディングにコールされたスコアが7.17。
しかし、レイキーも負けてはなく、ヒート残り1分を切ったところで波に乗ってバレルをメイク。
でしたが、逆転に必要な8.13には届かず、ブリッサがWSLファイナル出場のラストスポットを獲得しました。
セミファイナルに進むと、クオーターでは2本のバレルをメイクして好調だったコートニーが、セミでは1本のみでしたが見事にバレルをメイクしてタティアナ・ウェストン・ウェブを撃破。
ウイメンズによるレフトバレル勝負となるイベントがほぼなかったので、コートニーのバックサイドバレルがこれほどまでスタイリッシュである事を初めて知りました。
ヒート2は、クオーターでカリッサ・ムーアを破ったローカルワイルドカードのヴァヒネ・フィエロとブリッサの対戦。
今イベントにおいて、チョープーでの実力はCTサーファーを凌ぐレベルであることを示したヴァヒネですが、セミでは待ち望んでいる波が入らない。
ヒート後半まで1本も乗らない状況が続き、終盤になって立て続けに波に乗ったものの決して良い波に当たることはなく、バレルを狙ったヴァヒネに対し、ターンで稼いだブリッサの作戦勝ちとなりました。
ファイナルでもコートニーの勢いは留まることを知らず、本日のウイメンズはバレルを1本でもメイクできれば十分でしたが、コートニーはクオーターに続いてファイナルでも2本のバレルをメイク。
ここまでコートニーのバックサイドバレルのレベルがずば抜けているのは意外であったと同時に、見応えのある素晴らしいパフォーマンスでした。
今回がCTイベント13勝目、そして2019年のベルズビーチイベント以来の優勝となったコートニーの優勝コメントは以下となります。
本当に久しぶりの優勝だから、正直言って嬉しくて仕方ないわ。
今シーズンはチャレンジ続きの年で、浮き沈みの連続だった。
チョープーの波が大好きだし、この波は魅力的だから優勝できたなんて本当にラッキーだわ。
ブリッサはどんなイベントでも全力でチャージしてるから、ファイナルという時間を彼女とシェアできたのは良かった。
シーズン終わりとして最高の締めで、今回の優勝は友達、家族、スポンサーに捧げたいわ。
みんなの存在無くして今の私はいないから。
それと、チョープーでのウイメンズCTイベントを復活させてくれたWSLにも感謝してるわ。
本日の結果
メンズ
メンズのファイナルはミゲル・プポvsローカルワイルドカードのカウリ・ヴァアストというマッチアップ。
本日のミゲルは、クオーターファイナルで五十嵐カノア、セミファイナルでカイオ・イベリを撃破。
一方のカウリは、クオーターファイナルでマシュー・マギリヴレー、セミファイナルでケリー・スレーターを破ってファイナル進出。
セミファイナルまでのヒートを見ている限り、カウリの安定した強さが顕著であったものの、ファイナルではミゲルが覚醒。
ミゲルはコンスタントにバレルをメイクする上、乗る度にスコアを塗り替えていくほどリズムに乗ることに。
そしてラスト3本で9.00と8.17とエクセレントレンジを2本揃え、チョープーイベントを制する結果となりました。
ちなみに、ミゲルはコメンテーターのマーティ・ポッターに過去に何度となくブラジリアンのジェリー・ロペスと言われていたほどなので、その名に見合った結果を残したと言えます。
優勝したミゲルのコメントは以下となります。
CTイベントで優勝するのに10年もかかったよ。
今年こそCTイベント優勝を目指していて、トロフィーを手に入れて見るとこれまでのハードワークが報われたって実感するね。
このトロフィーは家族や両親、そして僕の仲間みんなのものなんだ。
本当にサポートしてくれてありがとう。
優勝は逃したものの、イベントを大いに盛り上げたのはローカルワイルドカードのカウリ・ヴァアスト。
特にケリーと対戦したセミファイナルのパフォーマンスはネクストレベルで、5本乗った波すべてでバレルをメイク。
しかもケリーがプライオリティを持ってじっくり待っていたので、ケリーが見送った波でエクセレントレンジを2本揃えたのです。
まさにカウリのピークコンディションと言えるほどで、イベント序盤に見せたテイクオフのみのスイッチスタンスではなく、スイッチでバレルまでメイクして見せました(スコアは6.77と低かったですが…)。
ちなみに、セットを待ち過ぎたケリーは結果的に1本の波しか乗らず、そのスコアは1.17でした。
チョープーであればタイミング良くセットさえ入れば、2分ほどで2本のライディングを揃えることもできるので、どうゆう戦略にするのかは難しいところですが、カウリのローカルナーリッジが生きた結果とも言えました。
本日の結果
ハイライト動画
最新CTランキング
メンズ
ウイメンズ
まとめ
今イベントをもって2022年のCTレギュラーシーズンは終了し、残すはトップ5のみが出場してワールドチャンピオンを決定する一日限りのイベント「WSLファイナル」。
WSLファイナルのウェイティングピリオドは2022年9月8~16日で、会場は南カリフォルニアのローワーズ(ローワー・トレッスルズ)となっています。
-----
公式サイト「WSL」