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五十嵐カノア Photo:Beatriz Ryder/World Surf League

現地時間2022年8月18日(タヒチ)、レフトスラブ(slab:底ボレするバレル)のチョープーを舞台にしたCT(チャンピオンシップツアー)第10戦「Outerknown Tahiti Pro」が開催。

イベント3日目となった本日は、メンズのラウンド1ヒート4~ラウンド3まで開催されました。

今回の記事は、タヒチプロのイベントレポート、本日の結果、ハイライト動画、今後の波予報といったイベント情報に関するニュースをお届けします。


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イベントレポート

ついにチョープーが覚醒し、8ftプラスのセットが入る素晴らしいコンディションでの開催となった本日のメンズラウンド。

ラウンド1ヒート4からスタートとなったオープニングヒートでは、フィリペ・トレド、ケリー・スレーター、ネイザン・ヘッジという面白すぎるメンバーが対戦。

ケリーと言えばひたすら囁かれ続けているのは引退の時期で、本人は東京五輪を最後の舞台にしたかったそうですが出場できず。

となると、すでにオリンピックも終えたので引退の時期は近く、今イベントで優勝となればタイミングはバッチリでしょう。

そしてラウンド1は圧倒的な強さで1位通過を果たすことに。

ラウンド3ではコナー・オレアリーと対戦し、このヒートは両者共にエクセレントレンジを2本揃えるハイスコアヒートとなり、ケリーが僅差で勝利を収めました。

イベント最終日が本日であればケリーは間違いなく優勝候補ですが、明日はサイズダウンの予報というのが気になる所。

果たしてケリーは、自分のブランドがタイトルスポンサーを務めるCTイベントで有終の美を飾ることになるのか注目です。

WSLファイナル出場関係に目を向けると、まずはラウンド2でミシェル・ボウレズを破ってラウンドアップを果たした事で、CTランク3位のイーサン・ユーイングは自力で出場枠を獲得。

ラウンド3ではローカルワイルドカードのカウリ・ヴァアストと対戦し、終始イーサンがリードしていたものの、カウリが残り2分ほどで大逆転劇を演じることに。

ローカルワイルドカードの活躍はイベント最終日まで躍進することになりました。

CTランク4位のイタロ・フェレイラは、ラウンド2で親友のジャドソン・アンドレに敗れ早期敗退という珍しい結果に。

ただし、このヒートは2人共にエクセレントレンジを2本揃えるというハイレベル過ぎる展開となった上での結果です。

この結果により、イタロのWSLファイナル進出はCTランク5位以下のサーファーの結果に左右されることになりました。

残り1枠はCTランク5位のグリフィン・コラピントとCTランク6位の五十嵐カノアの争いで、両者ともにまずはラウンド2を勝ち上がることに。

ラウンド3に進むと、グリフィンがカノアより先のヒートに登場しヤゴ・ドラとの対戦。

ヒート中盤でグリフィンは9.00をマークして大幅にリードしていたものの、ヒート残り5分ほどでじわじわスコアを積み重ねてきたヤゴがついに逆転。

グリフィンはバックアップスコアが弱く5.94で逆転できるシチュエーションで、ラストライドで逆転かと思われたもののわずかにスコアが足りず。

この結果、グリフィンとカノアのWSLファイナル出場権争いは、ラウンド3でのカノアの結果に委ねられることになりました。

また、グリフィンの敗退によってイタロのWSLファイナル出場が確定しました。

大一番となったカノアの対戦相手は、ラウンド2ではハイスコアでイタロを破ったジャドソン。

リードの奪い合いとなった同ヒートは、大きなポイント差が開くことのない一進一退の攻防となったものの、ヒート終盤はジャドソンがリード。

カノアはいつものじっくりと波を待つ戦略で耐え続け、ヒート残り2分でチャンスが訪れ、ディープなポジションからテイクオフしてロングバレルをメイク。

このバレルがほぼパーフェクト10と言える9.70とコールされ、カノアはヒートを勝ち上がると同時にWSLファイナルへの出場権を獲得しました。

さて、本日はパーフェクト10もマークされ、満点を叩き出したのは南アフリカのマシュー・マギリヴレー。

エアドロップと言うか、レールが引っ掛かったまま落ちたといった感じのテイクオフだったので、まさかそこから立て直してバレルをメイクするなど誰も想像していなかった事でしょう。

狙って出来ることではないミラクルライドと言えるパフォーマンスでした。

もう1人面白い存在なのがワイルドカード出場のネイザン・ヘッジで、ラウンド2でフィリペ・トレド、ラウンド3ではジャック・ロビンソンを撃破。

ジャックとの対戦は、どちらも9ポイント台と8ポイント台を揃えた見応えのあるヒートで、是非ともハイライト動画をチェックして見て下さい。

ちなみに、ネイザンによるとジャックはネイザンよりも奥のポジションでパドルしていた事から、もっとディープなポジションから攻める事ができると気付かされたとか。

過去にネイザン以上に奥から攻めていたサーファーは、ジャック以外ではアンディ・アイアンズのみだそうです。

本日の結果

今後のヒート表

ハイライト動画

波予報

現地時間の明日19日は、サイズダウン傾向ながら午前はフェイスで6~8フィートほどで、ダブルオーバーヘッドくらいは残る見込み。

残りのウェイティングピリオドとなる20~21日は19日よりもサイズダウン予報となっているので、明日がイベント最終日になる可能性が高いでしょう。

まとめ

日本とタヒチの時差は19時間あり、日本が19時間進んでいます。

タヒチプロのネクストコールとなる現地時間の2022年8月19日午前6時45分は、日本時間では8月20日午前1時15分となります。

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公式サイト「WSL

2022年タヒチプロの過去記事