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Photo: Beatriz Ryder/World SurfPhoto:

南カリフォルニアのローワーズ(ローワー・トレッスルズ)を舞台に先日開催されたWSL(ワールドサーフリーグ)ファイナル。

メンズはフィリペ・トレドが初ワールドタイトル、ウイメンズはステファニー・ギルモアがウイメンズでは史上最多となる8度目のワールドタイトル獲得と盛り上がりましたね。

今回の動画は、WSLファイナルでマークされたエクセレントレンジ(8~10ポイントのスコア)のライディングのみを集めたハイライト映像をお届けします。


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メンズサイドに関しては、2019年ワールドチャンピオンのイタロ・フェレイラがマッチ1からひたすら勝ち進め、タイトルマッチまで進出したのは凄まじいまでの勢いでした。

あの勢いを見ていた時、ふと以前にケリー・スレーターが口にしていたセリフを思い出しました。

遡ること2016年、ウィルコことマット・ウィルキンソンがCT初戦に第2戦と2連勝を上げたことがあります。

それ以前のウィルコは常にツアー残留ギリギリでしたが、グレン・ホールをコーチに付けて生まれ変わったように結果を残すようになったわけです。

当時はCTイベント2勝もすればワールドタイトルも珍しくなかったので、ウィルコは圧倒的に有利な立場にいたのですが、ケリーが言い放ったのは「ウィルコのワールドタイトルはない」でした。

実際、その年のウィルコの最終ランキングはCTランク5位に終わっています。

有利に立てば立つほどプレッシャーも掛かってくるので、そのプレッシャーに打ち勝つには経験が求められるのでしょう。

まさにその事を示すよう、今年初めてタイトルレースに臨んだ五十嵐カノア、イーサン・ユーイング、ジャック・ロビンソンは敗退となったので、タイトルレースには魔物が潜んでいると感じさせられました。

ウイメンズサイドも似たような感じで、最終的にタイトルマッチで対戦となったのはワールドチャンピオン経験者揃いとなりました。

そしてタイトルの記録更新となったステフですが、WSLファイナルでのレールゲームを見ているとこれまでよりもトップでレールを入れるタイミングがワンテンポ早くなっているように感じるターンが多かったような。

レールが入っている時間が長ければ長いほど迫力を増し、ワールドタイトルに相応しいパフォーマンスだったように思えます。

ただし、ステフ本人はレギュラーシーズンをトップで終えたカリッサのことを「今年の真のワールドチャンピオンはカリッサ」と口にしていたので、WSLファイナルというフォーマットをCTサーファーたちがどのように受け止めているのか気になる所です。