現地時間2023年4月11日(オーストラリア)、ビクトリア州ベルズビーチをメイン会場としたCT(チャンピオンシップツアー)第4戦「Rip Curl Pro Bells Beach」が終了。
イベント最終日となった本日は、メンズがイーサン・ユーイング、ウイメンズがタイラー・ライトの優勝で幕を閉じました。
今回の記事は、リップカールプロベルズビーチのイベントレポート、動画、最新CTランキングといったイベント情報をお届けします。
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イベントレポート
メンズ
メンズはまだラウンド4が1ヒートのみ終えた段階だったので、まさか本日がイベント最終日になるとは思ってもいませんでした。
ヒートは山ほど残っていたので、本日はメンズもウイメンズもクオーターファイナル終了までオーバーラッピングヒートで進行。
従来であれば、オーバーラッピングヒートはクオーター手前までなので、初めてクオーターでのオーバーラッピングを見ました。
それほど早く終わらせたいと言う意思の表れだったのでしょう。
さて、優勝したイーサン・ユーイングはラウンド4ではガブリエル・メディナと対戦。
じっくり波を待つイーサンに対し、ガブリエルは手数は多いものの、良い波を掴めなかったりコンビネーションでのパントでワイプアウトしたりとリズムに乗れず。
結局、イーサンが3本のみ、ガブリエルが12本もの波に乗り、イーサンが省エネで勝利を手にしました。
クオーターファイナルで対戦となったのはマシュー・マギリヴレー。
このヒートが動いたのは、ヒート時間残り5分台からで、二人とも5分以内にベスト2スコアを揃えています。
まず動いたのはマシューで6.17をマークし、マシューの裏でイーサンも波に乗ってコールされたスコアは7.33。
残り1分半になると再びマシューが波に乗り、逆転かどうか際どいライディングであったものの逆転にはわずかに足りず。
マシューのラストスコアがコールされる前にイーサンもラストライドをし、最終的にさらにスコアを塗り替えてイーサンが勝ち上がりました。
セミファイナルではフィリペ・トレドとの対戦となり、ファンピックを見るとファンの予想はフィリペ優勢。
今日のようなあまり良くないコンディションだと、フィリペのようにレパートリー豊富なサーファーの方が見栄えが良いためでしょう。
ヒートが始まると、やはりフィリペ劇場で中盤の時点で7ポイント台を2本揃えてリード。
一方のイーサンは7ポイント台を1本スコアしていたものの、バックアップスコアが心許ないのでグッドウェイブをじっと待つことに。
すると残り5分を切ったところでプライオリティを使って波に乗り、その波でエクセレントレンジとなる8.43をマークして逆転に成功して勝利をもぎ取りました。
オージー対決となったライアン・カリナンとのファイナル。
同ヒートは中盤でイーサンがミドルレンジを2本揃えた一方、ライアンはノースコアに近いほどのスコアしか出せずイーサンが大幅にリード。
後半になるとイーサンはさらにスコアを伸ばし、一方のライアンはラスト2本でベスト2となるミドルレンジをマークしたものの、イーサンに追い付くことはできずにタイムアップ。
優勝したイーサンのコメントは以下の通り。
このイベントがツアー入りしてから一番優勝したいって思ってたスペシャルなイベントなんだ。
僕にとっては大きなゴールであり、亡き母のヘレン・ランバートに敬意を表し、僕の優勝を誇りに感じてもらいたかったから(イーサンの母親は40年前の同イベントで優勝)。
物心ついた頃から僕のベッドの脇には母親のトロフィーがあって、母親と一緒に(ベルズの)階段に僕の名前も刻まれるのが夢だった。
みんなも母親には愛してるって伝えてね。
だって、人生には何が起きるのか知る由もないんだから。
ヒート結果
ウイメンズ
タイラーがまず対戦したのはカリッサ・ムーアで、互いにパワーヒッターなのでどちらに軍配が上がってもおかしくないマッチアップ。
タイラーはプライオリティのないオーバーラッピングヒート前半から好スタートで大きくリードすることに。
一方のカリッサはプライオリティを持つ後半戦にようやくベスト2を揃えたものの、僅差でタイラーのライディングには及ばなかったとのジャッジの判断でタイラーの勝利。
セミファイナルではステファニー・ギルモアとの対戦で、ひたすらワールドチャンピオン同士のカードはあまりにも贅沢。
ただし、一般サーファーでも海に入るのをためらうであろうほど波はかなり厳しいコンディションで、その中でも波選びが当たったのがタイラー。
しっかりセクションのある波でベストを尽くし、エクセレントレンジの8.00を含む大幅なスコア差で圧勝となりました。
ファイナルの対戦相手は現CTランクトップと乗りに乗っているモリー・ピクラム。
ファイナルも二人共にとにかく手数を増やしていく戦略で、タイラーが10本、モリーが11本乗ると言う乱打戦。
そして多くの得点が0ポイント台という外ればかりの中、タイラーは再びエクセレントレンジをスコアと波に対する嗅覚、そしてチャンスをものにする実力で大差を付けて優勝を決めました。
タイラーの優勝インタビューは以下の通り。
ベルズはホームみたいな場所で、身構えることなく気楽に入れるから最高だわ。
イベント期間は兄のオーウェンが引退する大きな節目だったから、本当なスペシャルな時間を過ごせた。
兄は素晴らしいキャリアを送り、ハードな経験もしたけど、ベルズで最後の姿を見送ることができたのは本当に良かったわ。
ヒート結果
イベントハイライト動画
最新CTランキング
次戦の結果次第でミッドシーズンカットの対象者が決定するので、参考までに昨シーズンのボーダーラインをお届けしておきます。
メンズはトータルポイントが9,000台以上がトップ22、8,000台以下がカット対象となるCTランク23位以下でした。
ウイメンズはトータルポイントが17,800台以上がトップ10、17,700台以下がカット対象となるCTランク11位以下となっています。
メンズ
ウイメンズ
まとめ
次なるイベントは西オーストラリア州マーガレットリバーに舞台を移してCT第5戦「Western Australia Margaret River Pro」。
イベントのウェイティングピリオドは2023年4月20~30日の設定となっています。
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公式サイト「Rip Curl Pro Bells Beach」