10月19日、マウイ島(ハワイ)のマアラエアから沖合100メートルほどに位置するサーフスポット「フレイト・トレインズ」にて、プロサーファーのカレオ・ロバーソンは、息子3人と一緒にサーフィンを楽しんでいました。その日は、ハワイ付近を通過したハリケーンの影響による大雨で、海水が茶色く濁っていたとのこと。

そんな中、右手で息子のサーフボードを後ろからプッシュするためにテールを掴んでいると、チャンネルの方で不自然な水しぶきが目についたと言います。すると次の瞬間、サメが大きく口を開いて接近してきたとのこと。考える間もなくカレオは、左手で大きく開かれたサメの口に、自分のサーフボードを突き刺しました。

よくあるシャークアタック後の写真では、サメの口の形にエグられたサーフボードの写真を目にすることが多いです。つまり、サメに立ち向かう武器として、サーフボードは非力だと思われていました。しかし、カレオのボードは、新品だった上に、従来のウレタン樹脂よりも強度の強いエポキシ樹脂でコーティングされたボードであったため、サメであっても噛み切ることができなかったのです。

そのため、息子たちや周りにいたサーファーに海から上がるように指示しながら、さらにサーフボードでサメと格闘を続けたそうです。この時点で、子供たちをシャークアタックから救ったヒーローですよね。しかし、カレオのヒーロー伝説は続きます。

サメとの格闘も一段落し、カレオも海から上がろうとする時、近くで一部始終を目撃していたウォーターフォトグラファーのジョンが海には残っていたと言います。ウォーターフォトグラファーという事は、おそらくフィン(足ヒレ)しか付けていなかったと思います。つまり、サーフボードがないので、簡単には岸まで戻れない状況。そのため、カレオは、ジョンの側へと向かい、ジョンを背中に乗せ、一緒に岸まで戻ったと言います。

非常に勇敢であり、冷静でもありますね。ちなみに、カレオのボードに残された歯型から、サメの大きさは4.2メートルほどのイタチザメ(タイガーシャーク)であったと推測されています。

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