サーフィン業界の中心地として、多くのサーフブランドのヘッドクオーターが集まっている南カリフォルニアのサンクレメンテ。
今で言えば、コロヘ・アンディーノやグリフィン・コラピントといったCT(チャンピオンシップ)サーファーのホームでもあります。
そのサンクレメンテは先週末からビーチが再オープンとなったばかりですが、サンクレメンテ市の位置するオレンジ郡(オレンジカウンティ)のビーチ全てが閉鎖されると発表されました。
今回の記事は、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事が発表したオレンジ郡のビーチ閉鎖やその理由に関するニュースをお届けします。
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カリフォルニアにおけるビーチ閉鎖に関しては、そもそもどのような流れで行政がどのように管轄していたのかを分からないと内容を掴みにくいので、これまでの流れと管轄などを説明します。
最初の動きとしては、3月19日にアメリカの全州に先駆けてカリフォルニア州が外出禁止令を発令。
発令後の初となる週末になると、不要不急の外出を控えるように言われていたものの、多くのショップやレストランが休業となっていたためか、ビーチには多くの人が集まって社会的距離も保たれていなかったことから、カリフォルニア州はビーチを閉鎖。
この際、ビーチ閉鎖を決めたのはカリフォルニア州であることから、州立ビーチ公園などが閉鎖されたものの、郡や市に対しては感染者数の違いといった地域性があることから裁量を与えていました。
ここからが今回のターゲットとなったオレンジ郡について。オレンジ郡とは以下のエリアとなります。
見ると分かる通り、サーフィンイベントで世界最大の動員数を誇るUSオープン会場のハンティントンビーチ、サーフ業界中心地のサンクレメンテなどをカバーしている郡です。
このオレンジ郡の中で、サンクレメンテ市は先日4月25日にビーチを再オープンしたということで、それまではビーチ閉鎖を行っていました。
一方、ビーチ閉鎖を行っていない市があったりと、各市によって対応が異なっていたりと結構複雑だったのが現状です。
何はともあれ、ビーチ開放は嬉しい事であるものの、まだ不要不急の外出は控える時期であり、あくまでも解放されたビーチの利用方法はエクササイズ限定。
海でのサーフィンやスイミング、ビーチでのランニングやウォーキングなどが対象であったのですが、ビーチを再オープンして見ると本来の目的から離れてしまうことに。
*4月最終週末のハンティントンビーチの様子
まるでウイルス問題などなかった頃のような景色がビーチには広がり、社会的距離が順守されていなければグループ行動も目に付きます。
この様子に危機感を持ったニューサム知事は5月1日からオレンジ郡の全てのビーチを閉鎖することを発表。
当初はカリフォルニア州全域でのビーチ閉鎖との話が流れていましたが、オレンジ郡のみに限定ということです。
ただし、懸念されるのが今週月曜4月27日から再オープンしたサンディエゴ郡のビーチ。
海沿いから見てオレンジ郡の北に面するロサンゼルス郡はまだビーチが閉鎖しているので、次の週末にはオレンジ郡のサーファーなどがサンディエゴ郡に集まる可能性があるためです。
さて、世界的に見ればオーストラリア(一部エリアを除く)やハワイではサーフィン自体を禁止していません。
サーフィン禁止となるビーチ閉鎖後、再オープンという事例はカリフォルニアが初でしょう。
そのため、人口の多い南カリフォルニアでの例は世界各地のビーチ再オープンにおける大きな判断材料の一つになると思います。
今回はオレンジ郡のビーチ再閉鎖という結果を迎えてしまったものの、これからは模範となり、ビーチ再オープンは問題ないと示せるような結果に繋がればと願っています。
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