生死を賭けたトライと言っても過言ではないビッグウェイブサーフィン。
実際にビッグウェイブサーフィンで命を落としたサーファーは何人もいたのですが、シェーン・ドリアン考案のインフレータブルベスト誕生がゲームチェンジャーとなり命を落とすサーファーの話は聞かなくなりました。
でしたが、ポルトガルのナザレで先日、ブラジリアンのビッグウェイブサーファーが亡くなる事故が発生。
今回の記事は、ナザレで1月5日に他界したマルシオ・フレイリー「Marcio Freire」(47歳)に関するニュースをお届けします。
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23歳であった1998年からハワイのマウイ島へと通うようになり、ジョーズでのパドルインサーフィンのパイオニアの1人であったマルシオ。
ビッグウェイブアワードでは複数回に渡り、ライディングがノミネートされるほど実績のあるビッグウェイブサーファーだったとのこと。
ただ、今回のナザレでのセッションは、マルシオにとって4年のブランクを経てのビッグウェイブサーフィンだったとか。
ポルトガルのメディアによる事故の顛末は以下とのこと。
まずはパドルインサーフィンで数本の波をキャッチしてサーフしていたマルシア。
波がサイズアップしてきて、午後になるとパドルインからトウインに切り替えることに。
午後4時15分に波に乗り、ワイプアウトして意識を失う。
ルーカス”チャンボ”チアンカがマルシアを掴んでビーチまで連れて行き、蘇生術が施されたものの成功せず、ビーチで息を引き取りました。
さて、インフレータブルベストが誕生してからビッグウェイブサーフィンで亡くなるサーファーがいなくなったと前述しました。
そして今回のマルシオですが、インフレータブルベストを着用していなかったとの事です。
インフレータブルベストとは二酸化炭素カートリッジを搭載したベストで、カートリッジのコードを引くとベストが浮き輪のように膨張し、一気に海面へと浮上できるもの。
現在のビッグウェイブサーフシーンにおいては欠かせないアイテムの一つとなっています。
ですが、サーファーによってインフレータブルベストに関しては是非があり、エディイベントで着用を拒否した招待サーファーがいたなどの話はあります。
ビッグウェイブイベント運営サイドとしては、安全面に最大限の配慮を尽くしたという意味でも着用を義務化したいと思いますが、サーファーにはサーファーのこだわりがあるといったところでしょう。
もちろん、今回の事故がインフレータブルベストを着用していなかったから起きたとは断言できません。
ワイプアウト時の衝撃ですでに意識を失っていた可能性もありますので。
なにはともあれ非常に悲しいニュースであり、ご冥福をお祈りいたします。
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参照記事「Brazilian Big Wave Surfer Marcio Freire Dies Surfing Nazaré」