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非常に地域性が明確なサメの生息エリア。

理由としては捕食ターゲットとなるエサが豊富なエリアであり、中でもシャークタックが多く発生していて行政が頭を悩ませているのがオーストラリア。

オーストラリアには、人間に危害を及ぼす可能性がある種として知られるホホジロザメ、イタチザメ、オオメジロザメの3種類が生息しているためです。

そして実際に世界的に見てもシャークアタックの発生件数はトップレベルとなっているほど。

そんなオーストラリアだからこそ、新たなサメ対策グッズのテストが行われています。

今回の動画は、シャークアタックに見舞われても被害を最小限に抑える新種のウエットスーツ生地に関するニュースをお届けします。


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歯止めが利かないオーストラリアにおけるシャークアタック

今年世界では9件のシャークアタックによる死亡事故が発生しています。

その中で約半分に当たる4件の事故が発生しているのがオーストラリアです。

直近の痛ましい事例として、シドニーのノーザンビーチでサーフィン中だった57歳のマーキュリー・シラキス氏が命を落とした悲劇により、この問題の深刻さを改めて浮き彫りにしました。

従来のサメ避けグッズに加え、サメに噛みつかれることを前提として身を守るアイテムの開発が、ウォーターアクティビティにおいて安全を確保する鍵となっています。

フリンダース大学が挑む新素材ウェットスーツ開発

こうした背景の中、南オーストラリア州フリンダース大学の科学者チームは、シャークアタックによる傷害を最小限に抑えるため、画期的なウェットスーツ生地の開発に乗り出しました。

これは、サーファーやダイバーの生命を守ることを目的とした、極めて耐久性の高い新素材をウェットスーツに組み込むアプローチです。

この研究の目的は、サメの強大な咬合力と鋭い歯による致命的な傷害を防ぐことにあります。

ホホジロザメへと究極の実地検証で性能を証明

理論上の性能だけでなく、実際の効果を証明するため、フリンダース大学の研究チームは究極のテストを実施しました。

彼らは、ホホジロザメとイタチザメが生息する海域で、開発した複数の素材を巻いた試験用ダミーを使い、サメに実際に噛み付かせるという、究極の実地検証を行ったのです。

この検証では、ホホジロザメが勢いよく餌に食いつき、その強大な力が新素材に襲いかかる様子が詳細に記録されました。

深刻な損傷を軽減!科学的に裏付けられた防御効果

この徹底した検証の結果、新素材の防御効果が科学的に証明されました。

フリンダース大学理工学部のトム・クラーク博士は、テスト結果について以下のように述べています。

「4種類の素材には微妙な差異があったものの、いずれも深刻な損傷(通常は重度の出血や組織・四肢の喪失を伴う)を軽減することが確認された」

この結果は、新素材ウェットスーツが、サメの襲撃における最大の危険要素である「重度の出血」や「四肢の喪失」といった致命的な傷害のリスクを大幅に減らす可能性を示しています。

この革新的な技術が実用化されれば、サーファーやダイバーは、より高い安心感を持って海に入ることが可能になります。

シャークアタック対策の最前線として、フリンダース大学発のこの新素材ウェットスーツは、海の安全性を根本から変えるゲームチェンジャーとなるでしょう。

まとめ

一昔前のオーストラリアでのシャークアタックと言うと、西オーストラリアと南オーストラリアに集中していたイメージがあります。

でしたが、10年ほど前からあまりシャークアタックの話を聞かなかったオーストラリア東部での被害が増え始め、今ではオーストラリア全域へと広がっています。

だからこそ、これほどまでの動きへと進展しているのですが、シャークアタックを未然に防ぐことはほぼ不可能と考えたからこその噛みつかれることが前提の対策ということで、深刻さの度合いを痛感させられてしまいます。

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