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Photo: MIT

寒さから身を守るために必須なウエットスーツ。最大の目的が防寒であるため、いわゆる高緯度の僻地と言われるコールドウォーターエリアでクオリティチェックすることは珍しくありません。

そして進化を遂げることで、映像を見るだけで凍えてしまいそうなエリアへのサーフトリップも当たり前となっています。

今回の記事は、ウエットスーツのさらなる軽量化や動きやすさを求め、新たに開発中の柔毛状の最新ウエットスーツ素材に関する内容をお届けします。


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今回の開発に取り組んでいるのは、MIT(マサチューセッツ工科大学)のエンジニアグループ。同グループが目を付けたのは、ビーバーやラッコのよう、小型で俊敏な水陸両棲の哺乳類。

同哺乳類は、水中で過ごす時間もあれば、陸地で過ごす時間もあります。サーファーも同様で、波待ちしている時は風に晒され、ワイプアウトやドルフィンスルー(英語:ダックダイブ)している時は水中にいることに。

そこで、同哺乳類の皮膚の体毛を参考にし、柔毛状ウエットスーツ素材の開発に乗り出したそうです。しかし、簡単に真似できるわけではありません。

同哺乳類の体毛の特性を知る必要があるためです。どのくらいのスピードで水中へとダイビングするかに始まり、暖かさを維持するために必要な空気の流入率を調べるため、柔毛の密度や長さを変えたりといった緻密な実験が繰り返されたと言います。

柔毛状素材がウエットスーツに使用されるようになれば、従来のネオプレーンゴムよりも軽量で動きやすくなるので、ウエットスーツ界における大変革になることでしょう。

柔毛状素材のウエットスーツがすぐに一般化されることはないとは思いますが、将来のウエットスーツが楽しみになり、ワクワクさせられるニュースではないでしょうか。

参照記事:「Beaver-inspired wetsuits in the works