2020年東京五輪でサーフィンがオリンピック種目となり、オリンピック会場は千葉県の釣ヶ崎海岸(サーフスポット名:志田下)と正式に発表されています。
なのですが、度々耳にする噂として、ケリー・スレーターのウェイブプール「サーフ・ランチ」を日本に建設してウェイブプール開催になるとの思惑。
そんな中、WSL(ワールドサーフリーグ)のCEOを務めるソフィー・ゴールドシュミット(Sophie Goldschmidt)が、日本でのサーフ・ランチ建設とオリンピックに使用する意向をインタビューで明言。
今回の記事は、ソフィー・ゴールドシュミットがSBD誌のインタビューで明かした東京五輪のウェイブプール活用に関するニュースをお届けします。
スポンサーリンク
ケリー・スレーターのウェイブプール「サーフ・ランチ」のおさらい
11×ワールドチャンピオンのケリー・スレーターが10年以上の歳月をかけて完成したウェイブプール「サーフ・ランチ(Surf Ranch)」。
カリフォルニア州レモーに建設されたサーフ・ランチにて、ケリーが初サーフする映像が公開されたのは2015年12月の事でした。
それからおよそ半年後の2016年5月には、WSLがサーフ・ランチを買収することに。
その後は造波装置の改良が行われ、一部CTサーファーのみを招待してのテストイベント「フューチャークラシック」が開催されたのが2017年9月。
直近情報としては、今年2018年に米国フロリダ州にて世界で二つ目となる「サーフ・ランチ・フロリダ(Surf Ranch Florida)」が建設され、2019年に一般公開の商業施設としてオープン予定となっています。
オリンピックとウェイブプールについてのインタビュー
ここからが今回の本題となります。これまでのソフィーは組織のトップという事であまり核心に触れないインタビュー記事が多かったので、今回の内容は驚かされました。
サーフ・ランチに関してソフィーが答えた内容は以下となります。
WSL所有のサーフ・ランチのインパクトについて
サーフ・ランチは世界中のどの市場にも売り込めることを可能にしたわ。海から離れた内陸エリアであっても、ワールドクラスのウェイブプールを建設できるから。
現時点においてはカリフォルニアに一つだけあり、二つ目となるのはフロリダ。今後は、東京、オーストラリア、ブラジル、フランスを予定していて、ここまでのプランがステージ1。
翌数年以内には、より積極的に建設予定エリアを増やしていくつもりなの。
サーフ・ランチの活用方法について
ステージ1で建設するサーフ・ランチはWSL運営にして、WSLのハイパフォーマンスセンターという位置付けになるわ。
だから、CTイベントだけでなく、QSイベント、スペシャルイベント、ジュニアイベントなどの開催も予定している。
トレーニング施設としての活用も予定していて、コミュニティへ開放したり、一部はメンバーシップ制になるかもしれない。あらゆる可能性があり得ると思うわ。
オリンピックにおけるWSLの役割について
オリンピックに併せて東京でのサーフ・ランチ建設に向けて取り組んでいるわ。建設が間に合えば、オリンピックが私たちのウェイブプール開催になる良いチャンスだと願っているの。
もしも実現できれば、2020年東京五輪は歴史に刻まれるほどのインパクトを残す可能性が高くなると思う。
世界ベストサーファーがワールドクラスの人工波で対戦する事に加え、夜間照明、サーファーが目の前に迫って来るスタジアム型観客席、あらゆる角度からのカメラアングルなど現実のものになるのだし。
現時点において東京五輪の組織委員会やIOCから公約を取り付けているわけじゃないから、まずは建設してテストしなきゃ。
ただ、もしもウェイブプール開催が実現できずに海での開催になったとしても、サーフィンというスポーツにとっては素晴らしいチャンスだから、どんな形になろうが、私たちは成功に向けて最大限のサポートをするつもり。
まとめ
こうゆう方向に向かうことは多くの方が予想していた通りだと思いますが、WSLのCEOが公言したことで重みがあります。
実際にオリンピックがウェイブプール開催となるのかどうかはまだ不明です。建設が間に合うかどうかという、最大の課題が残されていますから。
海外のウェイブプール建設を見ても、事業用地取得後にオープン予定時期を発表するものの、建設許可の問題で延期は当たり前と言えるほどの流れとなっています。
オリンピック初開催となるサーフィンは、海での開催となるのか、はたまたウェイブプールでの開催となるのか今後の展開に注目です。
-----
参照記事:「Hangin' With ... World Surf League CEO Sophie Goldschmidt」