現地時間2021年5月10日(オーストラリア)、CT第4戦「Boost Mobile Margaret River Pro presented by Corona」が終了。
メンズはフィリペ・トレド、ウイメンズはタティアナ・ウェストン・ウェブの優勝でマーギーズプロは幕を閉じました。
今回の記事は、マーギーズプロのイベントレポート、動画、最新CTランキングといったイベント情報をお届けします。
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イベントレポート
ウイメンズ
本日はイベントスタートに伴い悲しいニュースが発表されました。
ローカルでイベント最終日まで勝ち残っていたブロンテ・マコーレーの弟、ジャック・マコーレーが20代半ばという若さでありながら、週末に亡くなったとのこと。
死因に付いては公にはなっていないものの、WSLは追悼動画を製作してSNS投稿しています。
In Loving Memory of Jack Macaulay. pic.twitter.com/TLxo0efd9W
— World Surf League (@wsl) May 10, 2021
この件を受け、ブロンテが本日出場するのかどうか注目され、ブロンテが下した決断はイベント出場。
本日のウイメンズのオープニングヒートとなるセミファイナルのヒート1にブロンテは出場したものの、残念ながらタティアナ・ウェストン・ウェブに敗退の結果となりました。
ワールドチャンプ対決となったヒート2ではステファニー・ギルモアとカリッサ・ムーアのマッチアップ。
この二人にしてはハイスコアが出ない展開となり、どちらが勝ち上がってもおかしくないスコアの応酬だったものの、終始リードしていたのはカリッサ。
ヒートが動いたのは残り3分というところで、ステフがセットをキャッチすると3発ターンを入れる見事なパフォーマンスを見せてコールされたスコアが7.67。
このスコアが決め手となり、ステフがファイナル進出を決めました。
グーフィーのタティアナとレギュラーのステフの組み合わせとなったファイナルは、コンディション的にはステフ有利かと思ったのですが、タティアナのクリティカルセクションを狙うアプローチが凄かったです。
とことん攻め抜いたタティアナは、2016年のUSオープン振りとなるCTイベントを決めました。
ちなみに、タティアナは2016年のCTイベント優勝以来、5度に渡り、CTイベントのファイナル進出を果たしながらも優勝を逃してきたので喜びもひとしおの事でしょう。
タティアナは今回の優勝を受けて、CTランク2位へと浮上しました。
タティアナのコメントは以下の通り。
優勝できて説明できないほど最高の気分だわ。ステフはウイメンズシーンのヒストリーにおけるベストサーファーの一人で、私がいつも尊敬している存在。
そんなステフとファイナルで対戦できて素晴らしかったわ。7×ワールドチャンピオンと対戦できる機会自体それほどないから尚更ね。
前回は準優勝止まりだったから、今年は優勝までたどり着けてただただ感謝の気持ちで一杯。
本日の結果
メンズ
クオーターファイナルからスタートしたメンズは、ツアールーキーのマシュー・マギリヴレーがセス・モニーツを破り、セミファイナル進出を決めた点が最大のサプライズだったでしょう。
ツアールーキーの活躍と言えば、記憶に新しいのがジョンジョンキラーとなっているモーガン・シビリックで、マシューもモーガンもリップカールライダー。
そして二人のサーフィンはしなやかでバネがあるスタイルと、従来のリップカールライダーと少し異なる点が興味深くもあります。
ちなみに、マシューとモーガンは二人ともQS時代にCT入りが囁かれていたわけでもなく、完全なるダークホースからのCT入りだったのも特筆すべき点でしょう。
クオーターファイナルでのビッグヒートは、ブラジリアン対決となったイタロ・フェレイラとフィリペ・トレドの対戦。
同ヒートでのシングルハイエストはイタロの8.00でしたが、フィリペがアベレージでイタロを勝り、ニューカッスルカップでの借りを返す結果となりました。
セミファイナルに進むと、ヒート1はジョーディ・スミスがグリフィン・コラピントを破り、ヒート2ではフィリペがマシューを破ってファイナル進出へ。
このジョーディとフィリペと言うのが面白い組み合わせで、実は2人ともJベイイベントで2年連続での2度の優勝を経験しています。
つまりは、オープンフェイスでのカーヴィングが得意な二人ということで、マーガレットリバーの波に相応しい役者が揃ったといった感じでした。
どちらが優勝してもおかしくなかったのですが、本日勝利の女神が振り向いたのはフィリペで、ファイナルではなんとエクセレントレンジのスコアを3本もマークする圧巻のパフォーマンスで完全勝利を決めました。
フィリペは今回の優勝受けて、CTランクが8位から3位へと浮上し、CTランクのトップ3はガブリエル、イタロ、フィリペのオールブラジリアンとなっています。
フィリペのコメントは以下の通り。
最高に楽しい1週間だったよ。波は最高だし、みんなのサーフィンも最高だったから、そんな中でトップに立てたのは格別だね。
この優勝は息子のコアに捧げるよ。実は今日はコアの誕生日で、優勝トロフィーをせがまれてたんだ。
それでコアと約束したから、約束を破らずに済んで良かったよ。
今回の優勝で僕にとって必要となる大幅なランクアップができて良かった。ツアーは安定した結果が必要で、頻繁にファイナル進出ができないようならWSLファイナルの5名に残れないからね。
今季の僕にとって最大の目標がWSLファイナル進出で、今回の優勝でその可能性が広がったってわけ。
最後に、フィリペはクオーターファイナルを勝ち上がった時の勝利者インタビューで、メンズサーファーとしては唯一、ジャック・マコーレーを亡くしたマコーレー家に追悼の意を表していました。
カルマと言ったら言い過ぎかもしれませんが、そのインタビューの様子を見た時に今日はフィリペの日になると感じ、実際に優勝したのは気持ちの良い結果に思えました。
本日の結果
本日のフル動画
最新CTランキング
メンズ
ウイメンズ
まとめ
次なるCTイベントは、オーストラリアンレグ最終戦でありCT第5戦となるロットネストサーチ。
随分と久しぶりとなるサーチイベントの復活であり、会場となるのはこれまでにCTイベント会場となったことのない西オーストラリア州のロットネスト島。
イベントのウェイティングピリオド設定は5月16~26日となっています。
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公式サイト「Boost Mobile Margaret River Pro presented by Corona 2021」
公式サイト「Boost Mobile Margaret River Pro presented by Corona 2021 - Women's」