Photo by Aaron Hughes/World Surf League

現地時間2024年6月9日(エルサルバドル)、ライトのポイントブレイクのプンタロカをメイン会場としたCT(チャンピオンシップツアー)第7戦「Surf City El Salvador Pro」が終了。

イベント最終日となった本日は、ウイメンズはキャロリン・マークス、メンズはジョンジョン・フローレンスの優勝で幕を閉じました。

今回の記事は、エルサルバドルプロのイベントレポート、ハイライト動画、最新CTランキングといったイベント情報をお届けします。


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イベントレポート

ウイメンズ

昨日のWSLのSNSにて、ケイトリン・シマーズが「プンタロカはブレイクが早いからフロントサイドが有利」とコメントしていました。

そんな中、バックサイドとなるグーフィーフッターのキャロリンが優勝となった今イベントのウイメンズサイド。

優勝したキャロリンがセミファイナルで対戦したのはベティルー・サクラ・ジョンソン。

スロースタートとなった同ヒートで動きがあったのはヒート中盤で、キャロリンは7.67をマークすると、続けて5.93をマークして大幅にリードすることに。

また、ヒート終了直前に乗った波では6.10でリードをさらに広げ、安定した強さで勝ち上がりました。

このヒートはキャロリンの波選びがずば抜けて良かった印象で、早い波が多い中でオープンフェイスを選び抜いた点が勝敗を分けたと言えるでしょう。

ファイナルは今イベントで好調であったガブリエラ・ブライアンとのマッチアップ。

ファイナルで主導権を握ったのはキャロリンで、ヒート後半まで7ポイント台を2本揃えて大幅にリードする展開に。

ガブリエラが動き出したのはヒート残り10分前のことで、6.93をマークして追い上げてきました。

それから数分後、キャロリンは7.40をマークしてわずかながらにトータルスコアを伸ばしてリードを広げました。

そのキャロリンの背後ではガブリエラも波に乗り、逆転の可能性を秘めたライディングを披露することに。

ガブリエラが波に乗り終えた時点で逆転に必要なスコアは7.47で、この時はまだキャロリンのラストライドのスコアが出ていませんでした。

そしてキャロリンがラストライドで7.40をマークしてリードを広げた事で、ガブリエラはラストライドで7.53をマークしたものの、ギリギリでキャロリンに追い付けずに終了。

ちなみに、サーフィンのスコアリングは接戦のドラマティックな展開があまりにも多いと思われる方が多いと思いますが比較採点のためです。

昨年に引き続き2年連続優勝となったキャロリンのコメントは以下の通り。

エルサルバドルは私にとっていつでも最高な場所だから、本当に気分が良いわ。

去年のワールドタイトル獲得に向けて大きなきっかけになったのが、このイベントでの優勝だったし。

プンタロカは本当に好きだわ。

ギャビー(ブライアン)とはツアーの中でも親友だから、一緒にファイナルで対戦することができたのはクールだったし、優勝できて本当にハッピー。

優勝するためにイベントに出場してるわけだし、もっともっとワールドタイトル獲得数を増やしていきたいし。

ワールドチャンピオンになることがいかに難しいのかは十分に理解しているけど、今年もワールドチャンピオンになれるよう自分自身と自分のパフォーマンスにフォーカスしてるわ。

だけど、今だけは優勝気分に浸りたいと思ってる。

ヒート結果

メンズ

優勝したジョンジョンがクオーターファイナルで対戦したのはクロスビー・コラピント。

ジョンジョンはヒート前半で8.00と7.17をスコアして大きくリードし、クロスビーは序盤から苦しいシチュエーションに追い込まれることに。

相手がジョンジョンであり、すでに大幅にリードされていたのでクロスビーはフルローテーションを狙ったりと攻めるものメイクには至らず。

結果的に序盤のリードを保ったままジョンジョンがセミファイナル進出を決めました。

セミファイナルは南アフリカのマシュー・マギリヴレーとのマッチアップ。

クオーターと同じくジョンジョンの先制攻撃はセミでも見られ、ヒート前半で6.17と7.50をマークしてリード。

ブレイクの早いアクション系の波に乗ると、ジョンジョンの高速でありながらパワフルなレールゲームは圧倒的な武器であることが分かりますね。

そのレールゲームに加えてエアゲームも入れてくるので、ジョンジョンがスランプに落ち込まない限りプンタロカのような会場でジョンジョンが負ける確率は極めて低いでしょう。

そしてジョンジョンはヒート中盤でビッグアーリーウープからのレールゲームでパーフェクト10をスコア。

マシューも意地を見せてラストウェイブでは3回もエアリアルをメイクして7.93をマークしたものの、ジョンジョンのリードには追い付くことができませんでした。

ファイナルは、今イベントでは得意のアクション系と言う事で好調なヤゴ・ドラと対戦。

ちなみに、ジョンジョンとヤゴはこれまでにCTイベントでは2度対戦していて、2度共にヤゴの勝利。

オープニングライドで8.50、ヒート序盤に乗った3本目の波で7.83をマークして、すぐさまヤゴをコンボ(パーフェクト10を出して逆転できないスコア差)に追い込んだジョンジョン。

でしたが、ヤゴも負けてはなく連続ターンの末にフィニッシュでフルローテーションをメイクして9.77をマーク。

ヤゴのフルローテーションは難易度としてジョンジョンのエアリバースを上回るものの、レールゲームになるとジョンジョンに分があると思うのでスコアがどう転がるかはその時次第といった感じで、今回はヤゴに微笑んだといった感じでした。

そしてヤゴが逆転に必要なスコアはわずか6.56となり、こうなるとジョンジョンはいつ追い付かれてもおかしくないのでプレッシャーが大きかったと思います。

その後はシチュエーションに動きはなく、ジョンジョンが逃げ切る形で2021年のパイプイベント振りのCTイベント優勝を果たすことになりました。

ちなみに、ジョンジョンは今回の優勝により、WSLファイナル進出が早くも確定となりました。

優勝したジョンジョンのコメントは以下の通り。

ダーウィン(5月に生まれたジョンジョンの息子)に捧げる優勝で、本当にストークしてるよ。

優勝しかないって考えてて、ヤゴが9ポイントをマークした時に「ヤバい、まだまだセットが来るぞ」って思ってたけど、フラットになってくれたんだ。

優勝できて信じられない思いもあるけど、今は精神状態やあらゆる全ての現状に満足してる。

ホームにいる妻や息子、そして母親や兄弟たちやみんな、本当に信じられないよ。

今イベントで個人的に最も印象的だったのはヤゴ・ドラで、マックツイストというコンテストシーンでは見る事のなかった革新的なバリエーションにトライしたためです。

しかも、ラウンド3では完璧ではないにせよほぼマックツイストをメイクしながら8.17と言うアンダースコア評価でした。

となれば、マックツイストよりフルローテーションをやった方が良いと思うのですが、それでもヤゴはセミファイナルでもトライして、今度は完璧にマックツイストをメイクしました。

それでもパーフェクト10には届かず、コールされたスコアは9.33でしたが。

また、マックツイスト以外ではセミファイナルでスコアに直結しないヴァリアルをメイクしています。

コンテストにおいては、ジャッジ基準では革新性を求めるものの、スコアに直結しないケースはあります。

そのため、確実にスコアが出る決まり切ったマニューバがメインとなるので、コンテストサーフィンはなかなか進化しないとも言われています。

そんな中で敢えて革新的なことにトライするヤゴの存在は貴重であり、心からサーフィンの進化を願っての行動なのだろうなと感じます。

ヒート結果

ハイライト動画

最新CTランキング

ウイメンズ

メンズ

まとめ

続いてのCTイベントは舞台をブラジルのリオデジャネイロ州サクアレマへと移して開催となるCT第8戦「VIVO Rio Pro」。

同イベントのホールディングピリオドの設定は2024年ン6月22~30日となっています。

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公式サイト「Surf City El Salvador Pro

2024年エルサルバドルプロの過去記事

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