
現地時間2025年5月10日(オーストラリア)、ゴールドコーストのバーレーヘッズをメイン会場とするCT(チャンピオンシップツアー)イベント第6戦「Bonsoy Gold Coast Pro」が終了。
イベント最終日となった本日は、ウイメンズはベティルー・サクラ・ジョンソン、メンズはフィリペ・トレドの優勝で幕を閉じました。
今回の記事は、2025年ゴールドコーストプロのイベントレポート、ヒート結果、ハイライト動画、最新CTランキングと言ったイベント情報をお届けします。
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2025年ゴールドコーストプロのイベントレポート
ウイメンズ
優勝したベティルー・サクラ・ジョンソンがクオーターファイナルで対戦したのはモリー・ピクラム。
サーフスタイルとしてはどちらもパワーサーフィン系なので差が付きにくい展開になると思いきや、ベティルーがファーストウェイブで7.33、セカンドウェイブで8.00とハイスコアでリードすることに。
一方のモリーは7ポイント以上をスコアすることができず、逆転に必要なスコアが8ポイント台と大差を付けられベティルーがセミファイナル進出を確定。
セミファイナルではツアールーキーでグーフィーフッターのヴァヒネ・フィエロとのマッチアップ。
同ヒートはミディアムスコアのシーソーゲームとなり、どちらがリードを取っても僅差とどう転んでもおかしくない展開が続くことに。
ヒート終盤でリードしていたのはベティルーでしたが、ヴァヒネが逆転に必要なスコアはわずか4.03というシチュエーション。
そんな中、ラストのラストでヴァヒネがインターフェアを犯してしまうことに。
ベティルーがプライオリティを持っているタイミングで、ベティルーが波に乗ろうとするものの少しだけインサイド側にいたヴァヒネも同じ波にパドルしてベティルーがブロックされる形で乗れず。
その結果として、ジャッジからはスネーキングとみなされてのインターフェアコールとなりました。
なぜあのタイミングでヴァヒネがあのような行動を取ったのかは不思議でしょうがないのですが…。
ちなみに、日本だとなぜか「スネーキング」と言うと波のピークに近いサーファーをアウト側から追い抜いて乗る事だけを指します。
なのですが、英語でのスネーキングは基本的に邪魔をする行為全般を指します。
話を戻し、ヴァヒネはインターフェアを取られたことでセカンドハイスコアが無効となり、ベティルーがファイナル進出を決めることに。
ファイナルではベテランのサリー・フィッツギボンズと対戦。
スタートから好調なベティルーは8.50をマークし、対するサリーはレールゲームでは分が悪いと思ったのかエアゲーム狙いの戦略を取ることに。
ただ、サリーは幾度となく飛ぶのですがメイクには至らず。
一方のベティルーは6ポイント台のバックアップスコアを揃え、サリーはエアーに固執し続けロースコア続きとなり、ベティルーが大差で優勝を決めました。
ベティルーのファイナル進出は2度目の事で、CTイベント優勝は初となります。
優勝したベティルーのコメントは以下の通り。
最高の気分。
ゴールドコーストでCTイベント初優勝を果たせたのも最高だし。
優勝した気分ってこんな感じってことは、これからも優勝していきたいわ。
こんな気分になれて最高にストークしてるし、全てのことに感謝の気持ちで一杯。
ここまでの道のりは色々なことがあって、ハードワークはもちろんのこと、諦めずに耐え続けてきたからこその結果。
今年は私にとってハードな年で、怪我とか色んな事が重なったけど、それだけに今回の優勝は本当にハッピーなの。
優勝の気分を存分に味わいたいって思ってた。
この瞬間に浸りながら、波に乗るチャンスさえ掴めば私にだってできるし、それだけの能力があるんだって自分を信じられるって分かって。
とにかくハッピーでしょうがないわ。
ヒート結果
メンズ
優勝したフィリペ・トレドがクオーターファイナルで対戦したのは同じくブラジリアンのヤゴ・ドラ。
この二人の対戦となればフルローテーションでのハイスコア勝負になると思いきやなかなかスコアは伸びず、フィリペのリードが続いたもののいつひっくり返されても不思議ではない展開が続きました。
ただ、ヤゴがなかなかいつものように決める事ができずに時間がジワジワと終わりに近づき、ラストでついにフィリペがエアーで8.33をマークして勝利することに。
セミファイナルはアレホ・ムニツとのマッチアップ。
ここに来てフィリペが本領発揮となり、バレルからのアーリーウープと言うコンビネーションで、さらにアーリーウープでは巻くくらいホレたセクションのリップに着地と言う難易度最高ランクをメイクしてパーフェクト10をスコア。
まさにフィリペらしさ全開と言うパフォーマンスは圧巻でした。
その後はバックアップスコアとして7.67をマークし、今イベントで好調だったアレホを全く寄せ付けないパフォーマンスで破り、ファイナリストへと名乗りを上げる結果に。
ファイナルは、トライアルから勝ち上がってきたジュリアン・ウィルソンと対戦することに。
多くのファンはジュリアンの劇的優勝を見たいと思う一方、フィリペの強さを考えると厳しいという見解だったと思います。
僕もそうでしたが、実際にはかなり肉迫した展開を迎えることに。
フィリペがファーストウェイブで8.33の先制攻撃を繰り出して程なくして、今度はジュリアンが8.10で応酬する。
その後、ジュリアンが7.73でリードを広げたものの、フィリペは8.53をマークして逆転し、しばらくは硬直状態を迎えることに。
ヒート中盤になるとフィリペは9.07をマークしてリードをさらに広げ、ジュリアンが逆転に必要なスコアは9.50.
フィリペとのヒートでジュリアンが9.50を叩き出すのは、ミラクルが起きない限りは現実的ではないスコアです。
そんな中、ジュリアンはヒート残り時間10分を切った終盤に8.80をマークすることでシングルハイエストを塗り替え、逆転に必要なスコアは8.81と改善。
ようやく一筋の光が見えたのですが、結局は逆転までたどり着くことはできずにタイムアップとなり、フィリペが優勝を決めました。
優勝したフィリペのコメントは以下の通り。
まずは表彰台に戻って来れた事を神様に感謝したい。
1年間ツアーを離れたのは、自分自身や家族との時間を大切にするためで、それはジュリアンと同じことだけど、僕の方が復帰が少し早かったね。
復帰してからみんなに追い付くのは簡単じゃなくて、だってみんな絶好調で準備万全なんだから。
だからこそ、ツアー復帰して優勝できたのは最高なんだ。
10年振りにジュリアンとゴールドコーストでファイナル再戦なんて、本当に熱くなったよ。
オージーにブラジリアンとギャラリーも最高だったし。
CTサーファーは競争心がとりわけ強く、誰もがファイナル進出すればいつでも死ぬほど優勝したいって思ってる。
ジュリアンの言葉を借りれば、闘争心を掻き立てられるって感じ。
で、今の僕らはお互いに父親になり、子供と家族がいる。
振り返ってみれば面白くて、当時は若くて自分のためだけに夢を追っていたのに、今じゃ家族がいるんだよね。
ヒート結果
ゴールドコーストプロのイベントハイライト動画
最新CTランキング
ウイメンズ
メンズ
まとめ
次なるCTイベントはオーストラリアンレグ最終戦となるCT第7戦「Western Australia Margaret River Pro」。
ホールディングピリオドは2025年5月17~27日の設定となります。
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公式サイト「WSL」