©ISA/Evans
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すでに周知の通り、2020年東京五輪組織委員会により、IOC(国際オリンピック委員会)への提案種目として選ばれたサーフィン。具体的には、サーフィンの中でショートボード部門の開催予定で、男女20名づつの参加枠となります。

サーフィンをオリンピック競技にしようと動いていた団体は、IOC承認団体であるISA(国際サーフィン連盟)。このISA会長がウェイブプールの必要性を強く訴えていたこと、そして、最終プレゼンテーションには人工波を発生させる装置「ウェイブガーデン」の取締役も出席していたため、ウェイブプールの存在は不可欠と思われていました。

しかし、昨日10月21日、ISAが方向性の転換を発表。今回の記事は、ISAが発表した内容をもとに、オリピック開催期間の日本の波や今後についての個人的見解をお伝えします。


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ISAの発表内容

ISAが10月21日付けで発表した記事によると「2020年東京五輪の競技としてサーフィンが追加された場合、海での開催が望ましいと東京五輪組織委員会はIOCに推奨した」とのこと。

このニュースに対してISA会長は「サーフィンがオリンピック競技となった場合、海でコンテストを開催するのは喜ばしいこと。日本ではサーフィンが大人気だし、素晴らしいサーフエリアが豊富にあります」とコメントしています。

急激な方向転換にも思えますが、ISA会長としては、まずはオリンピック競技にサーフィンを加えることが、最優先事項だと考えた上での決断なのかもしれません。ウェイブプールの建設には、億単位の費用がかかるので。

オリンピック開催期間の日本の波

ただし、海での開催となれば、自然相手となるので気になるのが波。2020年東京五輪の開催期間は2020年7月24日(金)~8月9日(日)。この時期の日本は梅雨明けで、太平洋高気圧に覆われて晴天続きな事が多いです。

天気はサーフィン日和になるのですが、サーファーにとって好ましくない存在となるのが高気圧。うねり(スウェル)を発生させる大きな要因の一つであるのが低気圧で、日本列島に低気圧が接近して海が荒れると、波となります。

しかし、真夏の高気圧は勢力が非常に強く、低気圧や台風を弾き返してしまうことがほとんど。そのため、サーファーが大好きな台風シーズンは、夏の高気圧が勢力を弱め、台風が接近しやすくなる秋なのです。つまり、オリンピック開催期間は、最も波が期待できない時期と言えます。

また、風向きもよくありません。夏場の日中は陸地の温度が上昇し、海の温度が陸地よりも低いことから、オンショア(海の沖合から岸へ吹き込む風)が吹きやすくなります。このオンショアは、波の形を乱すので、サーフィンには好ましくない風向きと言えます。

オリンピック競技としてのサーフィンの今後

東京五輪においてサーフィンがIOCから正式承認されていないので気が早いかもしれませんが、海での開催となれば、気になってしまうのが、東京五輪以降のこと。

当初のウェイブプールであれば、どの開催地であっても建設さえすれば開催できるのですが、海での開催となれば厳しいですよね。今後の開催地で、海のない都市でオリンピック開催という可能性は十分にあるので。先行きを考えると、なかなかシビアな状況に置かれています。

まとめ

海での開催なら開催地はどこになるのか?、または、出場選手の選定基準は?など、気になる点は多々ありますが、最大の焦点は東京五輪で開催されるのかどうかですよね。

来年のリオ五輪前に開催されるIOC総会において、委員による投票で過半数を得た提案種目が正式決定となるので、サーフィンが新たな歴史の一歩を踏み出すのかどうかは、まだまだこれからと言えます。

東京五輪に関する過去記事は、下記リンク先から参照して見て下さい。

2020年東京五輪の追加種目に選ばれるチャンスがサーフィンにはあるのか?

2020年東京五輪の追加種目の最終選考に進むサーフィン

東京五輪にアピール?UKウェイブプール「スノードニア」で9月にコンテスト開催を発表

東京五輪の提案種目に選ばれたサーフィン!IOCから正式決定されるのか?

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