Ryan Hipwood 2016 Cape Fear

世界一危険なサーフイベントとして、世界中のサーファーに興奮を与えて幕を閉じた2016年の招待制ビッグウェイブイベント「レッドブル・ケープ・フィア(Red Bull Cape Fear)」。

同イベントにおけるアクションシーンのハイライト&ベストバレル映像が、主催者であるレッドブルからようやく公開されたので、今回はハイライト&ベストバレル動画に加え、同イベントの成り立ちといったストーリーをお届けします。


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レッドブル・ケープ・フィアとは

同イベントを語る上で欠かせない存在となるのが「ブラ・ボーイズ(Bra Boys)」。イベントをライブ観戦していた人なら気付いたかもしれませんが、体の一部に「Bra Boys」とタトゥーの入った出場サーファーがいました。

彼らは、イベント会場近くのマルーブラ(Maroubra)出身で、ケープ・フィアやアワーズと呼ばれる同会場をホームブレイクとしています。ブラ・ボーイズは、サーファーを中心としたギャング集団で、過去にはかなりの暴力沙汰事件も起こし、2007年にはドキュメント映画もリリースされています。

そんなブラ・ボーイズのホームブレイクで開催のレッドブル・ケープ・フィアは、16名の招待サーファーが対戦するビッグウェイブイベントですが、ただのイベントではありません。

構図としては、ローカル(ブラ・ボーイズ)vsビジター(オーストラリア国内外のトップクラスのビッグウェイブサーファー)となっているのです。

そのため、初年度はシェーン・ドリアン、ジェイミー・オブライエン、ブルース・アイアンズといったインターナショナルサーファーも出場。ただ、ビッグウェイブイベントの開催は前もって日程を組めないため、二回目となる今回はスケジュールの都合からオールオーストラリアンでの開催となりました。

レッドブル・ケープ・フィアのファイナル

16名が参加し、マンオンマンの8ヒートを開催し、各ヒートを勝ち上がった8名のサーファーの中で、トータルスコアでトップ4がファイナルに勝ち上がる同イベント。

ファイナル進出を果たしたのは、ビジター側のライアン・ヒップウッドとラッセル・ビールキ、ローカル側のコビー・アバートンとジェームス・アダムス(トータルスコアでは、実はジャステン・アルポートがファイナル進出でしたが、ワイプアウトで後頭部を縫う怪我を負って棄権)。

トウイン30分+パドルイン30分のファイナルで先にトウインを行ったのはコビーとジェームス。ブラ・ボーイズの中心的人物であり、エディイベント出場経験のあるコビーは、怖いもの知らずなサーフィンで突っ込みまくり、30分のトウイン終了時点でトップに立ちます。

続いて、ライアンとラッセルがトウインの順番になると、この二人はテクニカルな面で光る完璧なライン取りをし、終わってみればラッセルが優勝、ライアンが準優勝というビジターのワンツーフィニッシュとなりました。

トウインサーフの新たな形

トウインサーフ用のサーフボードと言えば、従来は足を固定するストラップ付きのボードが一般的でした。しかし、今回の出場サーファーが使っていたのは、主に5フィート台の通常のショートボード。

波のフェイスにステップ(段差)が発生し、細かいライン調整をするためには、通常のボードの方がコントロール性能については優れているとの理由からだと思います。

非常に興味深くあり、トウインサーフの方向性も多様化してきているのだと感じさせられました。

まとめ

長々となりましたが、とにかく「ヤバい」や「エグい」と感じながら、心を熱くさせられた今回のイベント。是非とも、アクションのハイライト&ベストバレル動画をチェックして下さい。

ちなみに、コンテストディレクターのマーク・マシューズが今回は出場していませんでした。理由は、昨年12月に開催されたBWTイベント「ピアヒ・チャレンジ」開催当日の朝に負った怪我が完治していないため。

怪我からすでに半年ほど経つにもかかわらず、未だ完治していないマーク。いかにビッグウェイブサーフィンが危険であるのかが分かります。

イベント詳細は下記リンク先からチェックして下さい。

公式サイト「Red Bull Cape Fear

ライブリプレイ「Red Bull Cape Fear

ハイライト動画

ベストバレル動画

ワイプアウト特集動画を含む過去記事

WCTサーファーもストーク!ビッグウェイブイベント「レッドブル・ケープ・フィア@2016」