
現地時間2025年1月18日(フィリピン)、ラウニオン州サンフアンで開催されていたジュニア世代のワールドチャンピオンを決めるワールドジュニアチャンピオンシップが終了。
同イベントを制したのは、メンズがブロンソン・メイディ(インドネシア)、ウイメンズがルアナ・シルヴァ(ブラジル)と言う結果で幕を閉じました。
今回の記事は、2024年WSLワールドジュニアチャンピオンシップのイベント結果や動画などといったニュースをお届けします。
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2024年ワールドジュニアチャンピオンシップ
メンズ
メンズ部門を制したブロンソンは、10代前半の頃からスーパーグロム中のスーパーグロムとみなされてきたトップサーファー。
グロム時代は同じハーレーライダーのイーライ・ハンネマンとニコイチと言った印象が強く、イーライはすでにCTデビューも果たしていました。
そのため、ブロンソンもようやく結果が実力に伴ったと言える優勝ですね。
ちなみに、ブロンソンはハーレーが投資会社に買収後に契約解消となったサーファーの一人で、その後はしばらくメインスポンサーがいなかったり、怪我でサーフィンから離れた時期もありました。
天才と言えるほどのスキルを持ち合わせながら、それだけの不遇も経験したので今回の優勝は格別でしょう。
ファイナルで見せたエアリアル2発でのパーフェクト10はブロンソンらしさ全開と言えますね。
1発目はテールハイのバーティカル系で、2発目は少しホライゾン寄りのローテーションとバリエーションを変えてのメイクは半端じゃなかったです。
ちなみに、WSLイベントの部門を問わずワールドタイトルをインドネシアにもたらしたのはブロンソンが初とのこと。
和井田理央に続き、インドネシアのコンペシーンを引き上げる存在になることでしょう。
優勝したブロンソンのコメントは以下となります。
最高の気分だけど、まだちょっと信じられないね。
インドネシアのためにタイトルを獲得できたのはスペシャルだし、ホームにトロフィーを持って帰れることをとても誇りに思ってる。
フィリピンでの1週間は素晴らしい時間を過ごせたし、フィリピンが大好きだから優勝がさらに花を添えてくれたね。
ウインター(ヴィンセント)とのファイナルは全力で攻めなきゃ勝てないって分かってた。
今回一番勢いに乗ってたのがウインターだったし、実際にサーフィンの調子も目を見張るレベルだったから。
ウインターのファイナル進出とフィリピンで見せてくれたパフォーマンスも本当に素晴らしかったよ。
僕も結果に満足してるから、サポートしてくれてる仲間や家族とお祝いをするのが楽しみだね。
ウイメンズ
ウイメンズで優勝したルアナ・シルヴァは、すでに2022年にCTデビューを経験しているのでジュニアイベント出場は意外な印象でした。
ちなみに、ブラジル代表のウイメンズとしてジュニアタイトル獲得は、メンズのブロンソンと同じく初の快挙(ルアナは元々はハワイ代表ですが)。
今回のウイメンズでは、個人的に注目していたのは昨年のジュニアタイトルを獲得したシエラ・カー。
相変わらずの次世代ガールズサーフィンを見せていましたので。
でしたが、シエラはクオーターで敗退となり、ファイナルでルアナと対戦したのは日本の中塩佳那。
日本人のジュニアタイトルと言うと、初の獲得となったのは2019年の都筑有夢路。
厳密に言えば、現在は日本代表の前田マヒナが2014年にジュニアタイトルを獲得していますが、当時はハワイ代表だったり少し複雑です。
ウイメンズファイナルはCT経験を持つルアナと中塩の対戦という事で、どうしてもルアナ有利と思っていましたが面白い展開となることに。
なんとファイナル終了間際では中塩がリードして、タイトル目前と言うシチュエーションだったのです。
特に印象的だったのは、ヒート残り5分台で見せたライディングのファーストターン。
レールを長く入れ続けるカーヴィングは現ワールドチャンプのケイトリン・シマーズの十八番とも言えるターン。
パワー系ではなく体格の問題などからテクニック系に振ったマニューバとしては最もジャッジ受けするので、シグネチャームーブにまで仕上げたらCTで活躍できるレベルに上り詰めるのではと感じました。
残念ながら、ルアナがラストライドで逆転劇を演じたので残念ではありましたが、ギャラリーとしては非常に見応えのあるファイナルだったと言えますね。
優勝したルアナのコメントは以下の通り。
気分が良くて言葉にならないわ。
ここ最近は幼馴染を失う辛い時期があって、おそらく彼女が最後の波を送ってくれたと思うし、あのライディングは彼女に捧げる。
今回のタイトルは彼女と彼女の家族へ送れるって思うと嬉しいわ。
今イベントのヒートは懸命に取り組んできたけど、良い波を選べたわけでもなければ、良いヒートを演じられたわけでもなかった。
それでも、各ヒートで勝つために必要な仕事をこなしたわけだから、今はハッピーな気持ち。
イベントハイライト動画
まとめ
今回のタイトルで勢いに乗ったブロンソンが、2025年にはCTクオリファイを決めてくるのではと思っているのは私だけではないことでしょう。
なんだかアジアが勢いに乗ってきたのは日本にとってもプラスになるはずなので、今後が非常に楽しみになってしまいます。
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公式サイト「WSL」