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Photo: WSL / LAURENT MASUREL

ビッグウェイブサーファーにとってのワールドツアーは、WSL(ワールドサーフリーグ)が運営するBWT(ビッグウェイブツアー)。

でしたが、BWTがツアーイベントではなく単発イベントに変わることに。

また、BWT変革に伴い、WSLによるビッグウェイブサーファー向けのプラットフォームが新たな形へと生まれ変わることになります。

今回の記事は、WSLが発表したビッグウェイブサーファー向けプラットフォームに関するニュースをお届けします。


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これまで、ビッグウェイブサーファーにとって最も大きな存在だったのがBWTで、各サーファーはワールドチャンピオンを目指していました。

BWTは、当初は南半球と北半球でそれぞれ3イベントほど行っていましたが、ここ数年はジョーズ(マウイ島)、ナザレ(ポルトガル)、マーヴェリックス(カリフォルニア)のみに縮小。

ですが、これまでにマーヴェリックスイベントは開催に至らず。そして今季からBWTでマーヴェリックイベントを除外することを発表し、それに伴いBWT自体が変革することになりました。

ここからは、WSLが今シーズンから新たに変革したビッグウェイブサーフィンのプラットフォームを記していきます。

BWT(ビッグウェイブツアー)

実質上の廃止と言えるBWT。と言うのも、ジョーズイベントは従来通り開催予定ですが、ナザレイベントはトウイン(ジェットスキーに牽引してもらい波に乗るスタイル)に変更となるためです。

両イベントのウェイティングピリオドは2019年11月1日~2020年3月31日の設定となります。

従来のパドルインでのビッグウェイブイベントがジョーズイベントのみになり、ツアーイベントではなくなるのですが、同イベントの優勝者がワールドチャンピオンになるとのこと。

つまり、以前までのロングボードイベントと同じく、一発勝負でワールドチャンピオンを決めると言うスタイルに変更と言うわけです。

ジョーズイベントは過去の結果を見ても明らかにローカル勢が強いので、ジョーズイベントの結果だけでワールドチャンピオンを決めるのも微妙な気がしますが…。

ビッグウェイブアワード

コンテストシーンのBWTに対し、ビッグウェイブサーファーのフリーサーフィンに重きを置いたビッグウェイブサーフシーン最大のイベントであるビッグウェイブアワード。

同イベントはこれまで通りの開催となり、ここ数年の定番となっているビッグウェイブのギネス世界記録の発表も続けていくとのことです。

「ストライクミッション」シリーズ

こちらは今回の目玉と言える新プラットフォームです。常日頃、ストライクミッションを決行しているビッグウェイブサーファー。

ストライクミッションとは、ビッグスウェルがヒットする直前までスウェルチャートをチェックし、ギリギリのタイミングで旅の手配をして敢行されるサーフトリップ。

このストライクミッションの様子を動画として制作し、WSLの新たなコンテンツの一つとして公開していくとのこと。

今年のWSLはWSLスタジオをスタートさせ、コンテスト以外のサーフィンコンテンツを増やしています。よりサーフファンを増加させるためですね。

今シリーズにおけるメリットとしては、WSLはコンテンツを増やし、ビッグウェイブサーファーはメディア露出が増えるという点。

ただし、最近では自身でストライクミッションの様子を公開するVloggerが増えているので、どのような展開となるのかが楽しみなところです。

おそらく、Vlogをやっていないビッグウェイブサーファーが主体の内容になるのではないでしょうか。

Big Wave Development Fund

こちらも新たなプラットフォームの一つで、次世代ビッグウェイブサーファーにフォーカスしています。

同ファンドを通じ、ナザレやジョーズといったモンスターウェイブでサーフできるだけのスキルや経験を積んでもらうため、安全講習といったワークショップを行うそうです。

まとめ

ビッグウェイブサーファーは命を懸けたチャージをしているものの、スポンサー契約などでサーフィンのみに専念できる環境のサーファーはごく一握り。

オーストラリアのアンダーグランドチャージャーなどは、フレキシブルに動けるよう、自営業を営んでいるケースなんかが多いですし。

今回のWSLの試みにより、少しでもメディア露出が増えれば活躍できる場が広がる可能性もあり得るので、今後の進展を楽しみにしたいところです。

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公式サイト「WSL