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Photo by Thiago Diz/World Surf League

現地時間2024年9月6日(アメリカ)、カリフォルニア州ローワーズを会場とした2024年CT最終戦「WSL(ワールドサーフリーグ)ファイナル」が終了。

メンズはジョンジョン・フローレンス、ウイメンズはケイトリン・シマーズがワールドチャンピオンに輝き、2024年シーズンのCTが幕を閉じました。

今回の記事は、2024年WSLファイナルのイベントレポート、動画、2024年CTランキングなどと言ったニュースをお届けします。


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イベントレポート

メンズ

Photo by Pat Nolan/World Surf League

本日の流れとしては、マッチ1はCTランク5位と4位が対戦し、マッチ2はCTランク3位とマッチ1勝者、マッチ3はCTランク2位とマッチ2勝者、そしてタイトルマッチでCTランクトップのジョンジョン・フローレンスとマッチ3勝者が対戦。

そしてタイトルマッチへと勝ち上がったのは、予想通りと言うべきかCTランク5位で参戦したイタロ。

普通であればスモールコンディションになると出来るマニューバの数は限られるものの、イタロの場合は波が小さかろうがバリエーションの幅が狭まる事のない点が強いです。

特にエアリアルなどパント系のメイク率などは圧倒的に高いですし。

また、個人的に圧倒されたのはタイミングが遅れた詰まったセクションからトップへアプローチする時で、大抵のサーファーはリカバリーに終始する事になるものの、イタロはパントを仕掛けてメイクしていました。

これって「不可能を可能にした」と言えるほどのレベルで、本日のコンディションではずば抜けていたと感じました。

マッチ1

マッチ2

マッチ3

そして迎えたジョンジョンが待ち構えていたタイトルマッチ。

タイトルマッチではイタロは単発では相変わらず凄かったものの、波選びからライディングのバリエーションといった総合力でジョンジョンが勝ったといった印象で、ジョンジョンが2連勝で3度目のワールドタイトルを獲得することに。

ただし、コンテストに付き物のジャッジ問題が今回も浮上しているので少し取り上げて見ます。

タイトルマッチのヒート1でのイタロの単発フルローテーションのスコアが物議を醸しています。

最初のワイプアウトと思いきやミラクルなリカバリーを見せたフルローテーションは7.33で、後のクリーンにメイクしたフルローテーションが8.00と、スコア差がわずか0.67と言う点に違和感を感じた方が多いのです。

いくらリカバリーがミラクルであろうが、技の完成度としては大きく劣るためです。

元CTサーファーやプロサーファーなども「スコアリングに理解できなかった」と意見を寄せているので、不可思議な印象を受けた方も多いでしょう。

いくつか違和感はあったけど、最終結果としてジョンジョンが勝利したことには納得という意見も見受けられます。

メンズでは大台と言える3度目のワールドチャンピオンに輝いたジョンジョンのコメントは以下の通り。

涙が溢れてきそうだよ。

信じられない思いだし、この7年間は本当に大変だった。

このポジションに戻ってこようと戦い続けながら、幾度となく怪我に苦しめられてきたからね。

本当に色んなことがありすぎて、家族、妻、息子、チーム、そしてファンの存在なくして今日と言う日を迎える事はできなかったよ。

ハードな道のりだったけど、再びワールドチャンピオンになれた気分はいいね。

3度のワールドタイトル保持者のリストを見ると素晴らしいサーファーばかりだから、仲間入り出来て嬉しいよ。

ガブリエル(メディナ)と記録が並んだことにストークしてて、彼は強烈なコンペティターでありツアー入りのタイミングが一緒だからね。

結果

ウイメンズ

Photo by Tony Heff/World Surf League

マッチ1から出場し、2ヒート連続で勝ち上がったのはグーフィーフッターのタティアナ・ウェストン・ウェブ。

そのタティがマッチ3で対戦したのは同じくグーフィーフッターのキャロリン・マークスで、本日のコンディションはAフレームだけども、ライトの方が距離が長いブレイク。

そしてタティもマッチ3までは乗っている本数はライトの方が多かったのですが、マッチ3ではフロントサイドになるレフトしか乗りませんでした。

キャロリンはもちろん得意のバックサイドアタックで来るだろうし、比べられたらパワーで劣るのでレフト狙いに絞ったのでしょう。

その作戦が功を奏し、ヒート終了近くまでタティがリードしていたものの、ヒート残り5分台でキャロリンが掴んだ波で逆転劇を演じることに。

そしてキャロリンが2年連続のワールドタイトル獲得を目指し、タイトルマッチに臨むことになりました。

マッチ1

マッチ2

マッチ3

タイトルマッチのヒート1ではケイティがリードする展開がほぼ続いていたものの、大きく動いたのはヒート残り5分台でキャロリンが乗った波で逆転することに。

ただし、そこで終了ではなくヒート残り1分を切った時点でセットが入り、ケイティが乗ると逆転に相応しいライディングを披露して逆転を決めました。

なのですが、ヒート残り10秒を切ったところでキャロリンも波を掴み、そのライディングで9.60をマークして再逆転でヒート1を制することに。

このジャッジ基準ならキャロリンの2連続ワールドタイトルと思ったのですが、ヒート2が始まるとキャロリンのライディングのスコアが伸びない。

一方、バラエティに富んだケイティのスコアが逆に伸びるようになり9ポイント台を2本もマーク。

個人的には突如としてジャッジ基準が変わったかのようにも感じました。

メンズでは2018年シーズンからジャッジ基準がガラッと変わり、似たようなターンの繰り返しはたとえ回数が多くてもスコアに直結しなくなりました。

それよりもバラエティ豊富なマニューバを求められるようになり、極端な話、5回似たようなターンを入れるより3回でもバリエーション違いのマニューバを入れた方が評価されると言った感じです。

あの当時の流れが、今回のウイメンズのファイナルマッチでも取り入れられた印象を受け、ケイティが自身初となるワールドタイトル獲得に至りました。

ちなみに、ウイメンズの最年少ワールドタイトル記録をこれまで保持していたのは18歳322日のカリッサ・ムーアでしたが、18歳316日のケイティが記録更新となりました。

ワールドチャンピオンに輝いたケイティのコメントは以下の通り。

とても大きな意味があるわ。

今日はあらゆる感情を文字通り経験して、本当にクレイジーだったし信じられない気持ち。

みんなからたくさんの愛も感じてたわ。

その愛が全て自分に向けられていただけじゃなく、私をサポートしてくれるみんなにも向けられていたんじゃないかな。

私は純粋に自分のやりたいようにサーフしたいだけで、特に勝敗には重きを置いてないの。

みんな海に集まるのはサーフィンが素晴らしいからで、私たちはただ波に乗っているだけで。

結果

ハイライト動画

2024年CTランキング

メンズ

ウイメンズ

まとめ

今イベントをもって、今年2024年シーズンのCTは正式に終了となります。

来シーズンのスケジュールは近々発表となるので、発表され次第当サイトでもお届けします。

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公式サイト「WSL Finals