日本人サーファーならば誰もが応援しているであろうアジア系としては初のWCTサーファーとなった五十嵐カノア「Kanoa Igarashi」(18歳)。
そのカノアについて、ワールドツアーを運営するWSL(ワールドサーフリーグ)のプロフィール欄では、これまでの国籍は「USA」でしたが、「JPN」に変更されています。
みなさん、お気付きでしたか?私は気付いていませんでしたが、当メディアの読者さんから教えて頂いて知りました・・・。
ちなみに、直近で開催されたチョープー(タヒチ)でのワールドツアーイベントでは、下記コンテストレポートの中でコピペしたコンテスト結果において「USA」表記です。
ケリーとブルーノが主役の2016年WCTメンズ第七戦「ビラボン・プロ・タヒチ」:三日目
今回の記事は、五十嵐カノアの国籍変更について、あくまでも想定される可能性をお伝えします。
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五十嵐カノアの国籍
第一に、カノアはこれまでの海外メディアのインタビューで答えているのですが、日本とアメリカの二重国籍。
ただし、厄介なことに二重国籍は国によって認めている国と認めていない国があります。日本は二重国籍を認めていません。
なのですが、二重国籍になるということは事情があった上での事なので、法務省のサイトによると「22歳に達するまでに(20歳に達した後に重国籍になった場合は,重国籍になった時から2年以内に),どちらかの国籍を選択する必要があります」とのこと。
まだ10代であるカノアの場合だと、日本国籍を選ぶのならば、22歳に達するまでに手続きを行う必要があります。ただ、現時点においては二重国籍なので、日本とアメリカのどちらを名乗っても問題ありません。
WSLの五十嵐カノアのプロフィール欄
これまでカノアの国籍は「USA」と記されていました。この点については、ワールドツアー入り確定後に米国サーフィン・マガジン誌で触れられていて、インタビュー内容は以下の通り。
Q:カノアの場合、アメリカと日本のどちらの国籍も選べる権利があって、WSLサイトだとアメリカを選んでるけど理由は?
A:これまでずっとアメリカを背負ってサーフィンしてきたから、ごく自然な事だし、今は(国籍表記を)変える理由はないね。
つまり、これまでの「USA」という国籍はカノアの意思であり、カノアが選択したことでした。ただ、ワールドツアーのシーズン途中で国籍が変わった理由は?
あくまでも推測ですが、想定される可能性は2つあります。それは、「2020年東京五輪」と「WSLの意向」。
2020年東京五輪
東京五輪に関しては、カノアの国籍表記変更について教えて頂いた読者さんの意見です。開催国枠などを考えての国籍表記変更ではないか!?という推測でした。
ただし、この意見について私は懐疑的です。と言うのも、カノアはアメリカ育ちなのでアイデンティティはアメリカであり、だからこそ、ワールドツアーでもアメリカ国籍を選んでいたはずです。
オリンピック開催がもう一年早ければ、オリンピック出場のために便宜上、日本国籍を選んだ可能性も高いと思います。ただ、オリンピック開催年にカノアは22歳。
オリンピックが一年早ければ、二重国籍で行けたのですが、22歳に達しているということはアメリカ国籍を捨てなければならないので、少し考えにくいと思います。
さらに言えば、カノアの実績であれば十分にアメリカ代表として出場できる可能性はありますから。
WSLの意向
個人的に最もあり得ると思われるのがWSLの意向。WSLの大きな仕事の一つが、ワールドツアーのファンを増やすこと。
そのため、アジア系初のワールドツアーサーファーとなったカノアの存在は非常に貴重でしょう。
アジア全体で見れば極めてマイナースポーツのサーフィンですが、カノアというフィルターを通して、日本およびアジア全体でファンが増える可能性は高いので。
そこで、カノアの国籍を日本にする事で、親しみを増そうと考えてのことなのかと推測します。
まとめ
国籍表記変更の真偽の程が定かではないので、すべては想像の記事であることを予めご理解ください。
もしも、真相を知っている方がいらっしゃれば、当メディアのSNSまたはコンタクト欄からご連絡を頂ければ幸いです。
(追記)
カノアの国籍はその後、「USA」に戻されました。
*五十嵐カノアに関する過去記事は、下記リンク先からチェックして下さい。
五十嵐カノアとレオがザルツブルク(オーストリア)でリバーサーフィン
DCシューズがサーフ業界に復帰!ライダーはブルース・アイアンズや五十嵐カノアなど
五十嵐カノアのWCTヒート初勝利後のインタビュー記事&フリーサーフ動画