東京オリンピック 追加種目

2015年9月28日、2020年東京五輪の大会組織委員会が、IOC(国際オリンピック委員会)へと提案するスポーツ5競技が発表されました。その中にはなんと、サーフィンが含まれることに。サーフィンの種目は、男女のショートボードです。

やったー!嬉しい!サーフィンがオリンピック競技になる!と思ったのですが、東京五輪の組織委員会が選定した5競技は、あくまでもIOCに提案するという点がとても引っ掛かります。つまりは、IOCに全ての決定権は委ねられているのですから。

今回の記事は、正式決定へのプロセスやサーフィンがオリンピック競技になった場合についてのサーファー目線の考察をお届けします。


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正式決定への道のり

オリンピックの東京開催については、古くは石原元都知事が力を入れてましたね。しかし、なかなか決定には至らず。その理由として挙げられていたのは、ロビー活動不足でした。

ロビー活動とは、特定の主張を持つものが、影響力のある団体や個人に対し、文字通り、ロビーでお願いすること。つまり、公の場でなく、私的な場での活動です。言ってみれば、裏工作のようなものですね。

そのロビー活動を上手く取り入れたおかげなのか、2020年に東京での開催が決まったオリンピック。この歴史を振り返ると、今回の追加種目の提案に対し、IOCによる正式決定が下されるは来年2016年8月に開催される総会でのことなので、1年近くも時間が空くとあり、頭によぎるのが再びのロビー活動。

今回決まったIOCへの提出種目の5団体は、上手くロビー活動を行わなければ、正式決定されないのではと勘ぐってしまいます。

サーフィン会場はどうなるか

サーフィンが正式決定となり、開催されるのならば、間違いなく建設されるのが人工のウェイブプール。海で行うサーフィンならば、開催は波次第となってしまい、観戦チケットが販売できないためです。

サーフィンが東京オリンピックで採用ならウェイブプールで開催!?

ただし、ウェイブガーデンと呼ばれる装置を使ったウェイブプールですが、かなり高額です。つい先日、ポルトガルでもウェイブガーデンを使ったウェイブプールの建設が発表されましたが、投資額は1,000万ユーロ(現為替レートで13.4億円ほど)と報じられています。

新国立競技場の当初の予算が1,300億円だったので、大した額には聞こえないかもしれませんが、多様なスポーツイベントが開催できる新国立とは異なり、ウェイブプールは波乗りがメインです。

こういった点も踏まえると、IOCからの正式決定を受けるまで、サーフィンが本当にオリンピック競技になるのかと、非常に懐疑的にならざるを得ません。とは言え、サーファーとしてはオリンピックでの開催を望まずにはいられませんね。

ちなみに、今月半ば、イギリスのウェイブプール「サーフ・スノードニア」において、ウェイブガーデンを使用した初のサーフコンテストが開催されました。サーフィンがオリンピック競技となれば、このようなイベントになると思うので、下記リンク先から参照して見て下さい。

ウェイブプールで開催されたサーフイベント2015年度「レッドブル・アンリーシュド」

東京五輪に関する過去記事は、下記リンク先から参照して見て下さい。

2020年東京五輪の追加種目に選ばれるチャンスがサーフィンにはあるのか?

2020年東京五輪の追加種目の最終選考に進むサーフィン

東京五輪にアピール?UKウェイブプール「スノードニア」で9月にコンテスト開催を発表