現地時間2019年7月19日(南アフリカ)、Jベイ(ジェフリーズベイ)を会場とするCT(チャンピオンシップツアー)第6戦「コロナ・オープン・Jベイ(Corona Open J-Bay)」が終了。
イベント最終日の本日、メンズはガブリエル・メディナ、ウイメンズはカリッサ・ムーアの優勝で幕を閉じました。
今回の記事は、コロナJベイのイベントレポート、動画、最新CTランキングなどをお届けします。
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Corona Open J-Bay(メンズ)
メンズのクオーターファイナルからスタートした本日は、ヒート1ではエクセレント(8~10ポイント台)レンジとなる9.00をマークしたガブリエル・メディナがオーウェン・ライトに勝利。
*ガブリエル・メディナの9.00
ヒート2では、今イベントでイエロージャージ(CTランク1位のみ着用)が掛かっているコロヘ・アンディーノが、エイドリアン・バッカンとヒート終盤までシーソーゲームの末に、ラストでアーリーウープを絡めたライディングでリードを広げ、エースを撃破。
ヒート3では、3年連続優勝がかかったフィリペ・トレドがセバスチャン”シーバス”ジーツと対戦。パーフェクト10を出すポテンシャルを持つシーバスは、コンスタントに結果を出すというよりアニマルといった感じで突如として信じられないパフォーマンスを見せる油断できない対戦相手。
実際にシーバスは、ヒート残り7分でダブルバレルをメイクして8.00をマークし、フィリペを逆転することに。このままシーバスの勝利かと思わたのですが、フィリペのメンタルが強かった。
残り2分を切ったところで波にテイクオフすると、ターンを入れた後でバックドアとなる前のセクションが先にブレイクするバレルをメイクし、その後もターンを入れ続け、ラストセクションではワイプアウトとなったもののジャッジは8.50とコールし、逆転劇を演じて見せました。
ヒート4では五十嵐カノアがイタロ・フェレイラと対戦。カノアとイタロはスタンスは違えど、本日のようなコンディションでは互いにクリティカルセクションを攻めるという点では似たようなタイプ。
個人的にはCT経験の勝るイタロに有利だったかなと思えるコンディションで、クリーンコンディションだとカノアに分がありますが、トップブラジリアン特有の俊敏ゆえにターンの回数が増えてバリエーションをアピールできるイタロのサーフィンが今回は評価が高く、イタロがセミファイナルへと進むことに。
セミファイナルまで進むと、誰が優勝してもおかしくないメンツが揃うことに。ヒート1では、コロヘとガブリエルが対戦。
同ヒートは前半でガブリエルが8.07と6.23をマークしてリード。ヒート後半になると追う立場のコロヘは高さのあるアーリーウープをメイクし、その後も何とか繋いでフィニッシュまで持っていきました。
この時、コロヘが逆転に必要なスコアは7.81で、5名のジャッジの中で2名は逆転となる8ポイント台を付けたもののコールされたスコアは7.50で逆転には至らず。
あのアーリーウープがエンドセクションであれば逆転したと思いますが、セクションの途中であり、アーリーウープ後にいったんフローが途切れたのが逆転に至らなかった理由かと思います。
最近ではハイスコアの付くエアリアルは、高さがあり、なおかつエアリバースならばフルローテーションが求められ、さらにはメイク後のトランジションも重視されていて、現時点でコンスタントに全ての要素をカバーできるのは、ジョンジョン、ガブリエル、フィリペ、イタロくらいではないでしょうか。
ヒート2はフィリペとイタロ。まずハイスコアをマークしたのはフィリペで、バレルとターンというJベイでのお手本と言えるライディングで9.00をマーク。
フィリペのハイスコアから間もなく、今度はイタロがトップアクション後に何度もエアドロップになるほど際どいセクションを攻め続け、バレルなしで9.50を叩き出して追撃。
この時点でイタロはトータルスコアを17.17とし、フィリペが逆転に必要なスコアは8.18。フィリペならば当たり前のように出せるスコアなのでしたが、じっくり波を待ち続けたフィリペはなかなか波に乗らず、終わってみれば2本しか波に乗らなかったフィリペはセミファイナルにて敗退の結果となりました。
ブラジリアンかつグーフィーフッター対決となったガブリエルとイタロのファイナル。この時点でどちらが勝ってもグーフィーフッターの優勝であり、JベイでのCTイベントでグーフィーフッターの優勝は1984年以来となることに。
ヒートに目を向けると、一本目からイタロが9.10をマークとハイレベルな幕開けでスタート。その後イタロは5.50をマークし、ガブリエルをコンビネーションに追い込んだものの、ガブリエルの応酬が。
ガブリエルはほぼ全てのターンでフリーフォールとなるランディングもメイクし、ジャッジがコールしたスコアは9.73。2人のジャッジはパーフェクト10を付けていて、私もパーフェクト10だと思いましたが、バレルを入れたライディングを考慮して余地を残したのでしょう。
その後はスローな展開となり、ヒート残り10分でイタロがダメ押しとなる7.67をマークし、リードを広げることに。ヒート時間も残りわずかとなり、イタロの優勝が見えてきた残り5分でガブリエルがテイクオフ。
最初の9.73とは対照的に、今度はビッグフローターとロングバレルという異なるラインで攻めたガブリエルのスコアは9.77。最後の最後で、イタロは9ポイント台を持ちながらコンボに追い込まれることに。
ほぼパーフェクトと言えるトータルスコア19.50をマークしたガブリエルが、35年振りとなるグーフィーフッターによる優勝を果たす結果となりました。
ちなみに、ガブリエルとイタロはファイナルのラストウェイブでスイッチスタンスを披露。半端じゃないです。
During the #CoronaOpenJBay Final, @gabriel1medina and @ferreiraitalo15 both rode their last waves switch 😲What a heat! @corona pic.twitter.com/ObqcRrefeI
— World Surf League (@wsl) July 19, 2019
本日の結果
Corona Open J-Bay(ウイメンズ)
セミファイナルはカリッサ・ムーアとキャロリン・マークスの対戦からスタート。キャロリンは何度となく繰り返すバックサイドアタックが評価されてきたものの、本日は波選びがよくなく、セクションが潰される波を選んでしまいスコアが伸びず。
一方のカリッサはハイスピードを見事にコントロールしながら、メンズ並みとなる太いカーヴィンぐを描いて8.33をマークし、ファイナル進出を確定。
カリッサはセミファイナルを勝ち上がった時点で、CTランク1位へのジャンプアップが決定しました。
ヒート2はレイキー・ピーターソンとマリア・マニュエルのマッチアップ。このヒートで際立っていたのはレイキーのスピード。
スピードがあるからこそ際どいセクションも狙え、エアリアルもするレイキーなのでエアドロップも難なくメイクと、このコンディションではマリアを寄せ付けずに圧勝となりました。
カリッサとレイキーのパワーサーフィン対決となったファイナル。このレベルになると甲乙つけがたいので、見所になるのがヒート後半。
サーフィンは比較採点なので、一本のライディングが逆転に必要なスコアに達するかどうか、対戦相手の似たようなスコアのライディングと比較するためです。
ヒートスコア的にはやはり接戦となり、レイキーは7ポイント台を二本揃えたものの、エンドセクションをレイバックハックで締めたカリッサのライディングが8.50と高く評価され、バックアップスコアは6.97ながらもカリッサが優勝を決めることに。
今年は3度目のファイナル進出となったカリッサ。ゴールドコーストとブラジルではファイナル敗退となっていたので、嬉しい今季初優勝となったことでしょう。
本日の結果
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まとめ
次なるCTイベントはメンズのみ開催となるメンズCT第7戦「Tahiti Pro Teahupo'o(タヒチ・プロ・チョープー)」。
ウェイティングピリオドの設定は8月21日~9月1日となっています。
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公式サイト(メンズ)「Corona Open J-Bay」
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